2018年9月 アーカイブ
2018年9月28日 14時57分26秒 (Fri)
神仏習合(神仏混淆、神仏混交) その五 神道と仏教の融合・調和千年の歴史
二〇一八年五月三〇日(水)にNHK総合テレビが、「歴史秘話ヒストリア」で「神と仏のゴチャマゼ千年 謎解き!ニッポンの信仰心」と言う非常に興味深い番組を放映しました。要約すれば、神道と仏教が融合した千年間の神仏習合を扱い、現在も私たち日本人の心の中には神仏習合があると言うことでした。公共放送と言われるNHKが堂々と宗教をテーマにし、しかも大胆に日本人の宗教心と言うものが「いい加減な」もの、換言すれば「懐の深い」信仰だと結論付けていたのです。先ず、放送文化研究所の調査による「宗教を信仰していない」と回答した日本人は四九%だったのに対して、文化庁の調査による仏教系と神道系の信者は双方共に八千万人を超え、この二つの宗教を合わせただけで日本の人口の一・四倍にもなり「何だか数字が合いません」として、ここに謎があると番組を始めています。(これは、番組では触れていませんでしたが日本人の二重信仰・多重信仰によるものです。)そして、その謎を解く鍵は、神道の春日大社の神の使いの鹿が、その背中に仏教の開祖を乗せていることの中にあると言うのです。仏教の公的伝来の五三八年は古墳時代ですが、それまで神社には神を祭(祀)る建物はなかったと言われます。ともかく、日本古来の神道は新しく伝来した仏教と最初の約二百年は交わることはなかったのですが、八世紀の奈良時代に神仏融合が始まったのです。地方に仏教を広めようとする僧と、仏教を取り入れたい豪族がタッグを組む事で、神と仏が結び付く神仏習合が地方から始まったと言うのです。そして番組は、本地垂迹説、即ち日本の神々は仏が変身したものだと言う理論によって、神と仏のゴチャマゼ度合いは革命的に進み、当時の日本人は「いい加減」に「いいかげん」でしたとしています。大日如来と天照大神は文字通り表裏一体だと言う訳です。奈良時代までは全く別の存在だった神と仏が一体となり「神仏」と呼ばれるようになったのです。最近、比叡山の最高位天台座主が日吉大社へ出向いて神を拝みお経をささげる儀式が復活し、神仏習合が少しずつよみがえり始めた言うのです。
2018年9月21日 12時00分12秒 (Fri)
神仏習合(神仏混淆、神仏混交) その四 神仏分離令の影響
明治新政府は、王政復古(王政から武家政治・共和制に移った後、再び王政に戻ること)、祭政一致(祭は祭祀、政は政治、宗教的権威に基づき、司祭者が政治権力を保持する神政政治をさす。政教一致)の理想実現のために、神道を国教にする方針を採用して、神仏分離令を発したと言われています。神道国教化のために神仏習合を禁止する必要があると言う背景には、平田派国学者の影響があったとされています。平田篤胤は江戸時代後期の国学者・神道家・思想家・医者でありました。当初は、国学者・医師の本居宣長らの後を引き継ぎ儒教・仏教と習合した神道を批判していましたが、やがて復古神道の大成者になったと言うのです。彼の復古神道は平田神道と呼称され、後の神道系新宗教の勃興につながったとされています。そして、彼の学説は水戸学同様に江戸時代末期の尊皇攘夷(王、即ち天皇を敬い、攘夷である外敵、つまり外国の侵略を撃退しようとする思想)の支柱となったのです。さて、神仏分離令の結果、神社と寺院を分離して各自独立させ、神社に奉仕していた僧侶には還俗(僧侶になった者が、戒律を堅持する僧侶であることを捨て、在俗者・俗人に戻る事)を命じました。又、神道の神に仏具を供えることや、御神体を仏像とすることを禁じました。神仏分離令は、何も仏教排斥を意図したものではありませんでしたが、これを契機として全国各地に廃仏毀釈運動が起こり、寺院や仏具の破壊が行なわれたと言うのです。廃仏毀釈とは、仏法を廃し、釈迦の教えを放棄すると言う意味です。この運動には、地方の神官や国学者の扇動があった、又、寺請制度(江戸幕府が宗教統制の一環として設け、民衆がキリシタンや禁制宗派の信徒でないことを寺院に証明させる制度)のために寺院に反感を持った民衆が加わったとそうです。この結果、歴史的、文化的に価値のある多くの文物が失われたと言われています。例えば、廃仏毀釈が徹底された薩摩藩では、寺院一六一六寺が廃され、還俗した僧侶は二九六六人いたそうです。又、鶴岡八幡宮大塔や諏訪大社五重塔(上社)等も破壊されました。神仏分離政策は、仏教界のみならず、修験者(山伏)・陰陽師(占術・呪術師)・世襲神職等、伝統的宗教者も打撃を受けたと言われています。
2018年9月14日 14時53分35秒 (Fri)
神仏習合(神仏混淆、神仏混交) その三 神道と仏教の融合・調和
先に述べたように、日本の神道は縄文時代から始まって、各時代の人々の神概念、文化、習慣、政治、経済等と融合しながら形成されて来ました。その神道を持つ日本に仏教が伝来する訳わけですが、その仏教も既に各国の諸要素と融合していたのです。つまり、神道も仏教も共にその本質に於いて融合という特性を持っていたと言うことです。従って、神道の国・日本に仏教が伝来した場合、双方が融合し、調和して行くことは至極当然な結果であったと言えましょう。そして、日本固有の神道と外来の仏教が融合調和することを専門用語で神仏習合、又は神仏混淆(神仏混交)と言います。最初は(仏教伝来の古墳時代)、仏教が主であり、神道が従であったと言うのです。奈良時代には多気大神宮寺と言う神宮寺を建立したり、平安時代には神前で読経をしたり、神に菩薩号とつける例が多くなったと言われています。更に、本地垂迹説が起こります。本地であるインドで絶対的な仏陀が、人間を利益(恵み)して衆生(いっさいの生物)を済度(迷いを諭し、救うこと)するために、日本では神となって迹(足跡)を垂れる(残す)と言う説です。日本の神祇(天の神と地の神、神々)は、もとを尋ねるとすべて仏であり、仏も神も皆、もとは一つであると言う説です。本地である仏、又は菩薩が日本で仮に神の姿になったとして、本地である阿弥陀如来の垂迹が八幡神、本地である大日如来の垂迹が伊勢大神と言う訳です。鎌倉時代には、その理論化として天台宗系では三王一実神道(日吉神道、一実神道、天台神道とも呼ばれる神道説で、法華経に基礎を置き,比叡山延暦寺の地主神たる日吉神を山王としてあがめる)、 真言宗系では両部神道(密教の金剛界と胎蔵界の両部の中に神道を組み入れ解釈する仏教家による思想)が生まれました。その一方で神道側から、神道を主、仏教を従とする反本地垂迹説が出されました。そして、江戸時代には国学の隆盛と共に、神道から仏教的要素を除き、神道の優位を説く思想が盛んになっていくのです。最終的には、明治新政府によって明治元年(一八六八年)に神仏分離令(神仏判然令)が出されたことにより、神仏習合は禁止され終焉を迎えました。
2018年9月7日 12時41分17秒 (Fri)
神仏習合(神仏混淆、神仏混交) その二 仏教の伝来
仏教が日本に伝えられて来たことを仏教伝来と言いますが、公的に伝えられた場合を仏教の公伝と言うそうです。そして、仏教の公伝の年は、朝鮮半島の百済の聖明王が日本の欽明天皇に仏像や経典を伝えた五三八年とするのです。当時の朝鮮半島で連携・抗争をしていた高句麗、新羅、百済の三国の中で、百済は日本の大和朝廷に援軍を求めていたこともあり、仏教の伝来に至ったと言うのです。一方で、公的ではなく、私的なレベルで仏教は既に三八四年に日本に伝来していると考えられています。それは、百済の国民の多くが高句麗との戦乱から逃れるために日本に渡来人(帰化人)としてやって来たのですが、当然の結果として朝鮮半島に浸透していた仏教が彼らと共に個人的に日本に伝えられたと言う訳です。紀元前七、六、又は五世紀と諸説ありますが、インドの西北部のガンジス川上流のブッダガヤで釈迦によってに始められた仏教が、ガンダーラ地方・バーミヤンに紀元前二世紀に入り、更に紀元前一世紀に中国の西域の敦煌に入り、その後にシルクロードを経て東方に進み、紀元一世紀に後漢の洛陽に入り、紀元四世紀には朝鮮半島の高句麗と百済に、五世紀前半には新羅に伝来したと言うのです。そして、倭の国・日本に五三八年に公伝したのです。このように、インドから北方へ伝来した仏教を北伝仏教、又は大乗仏教と呼んでいます。それに対して、インドから南方の東南アジアへ伝わった仏教を南伝仏教と呼んでいます。さて、釈迦の始めた仏教が約千年の期間を経て、しかも八千キロ以上の旅をして東の果ての日本に到達したのです。これを可能にしたのが、実に当時もそれ以前からも存在していた貿易路・行政路・戦争路・逃走路・移住路・観光路・巡礼路・宣教路であったシルクロードなのです。ところで、日本に伝来するまでに、釈迦の始めた仏教は大きく様変わりしていました。と言うのは、釈迦の入滅後に既にインドに於いて、又、隣国の中国に於いて、そして朝鮮半島に於いて、各地の土着の宗教・文化・習慣に融合して、それぞれの地で独自の仏教として発展していったからです。従って、一口で仏教と言っても、インド、中国、朝鮮半島、そして日本の仏教にはそれぞれ特徴があり、教えが必ずしも同じではなく、ある場合にはお互いに矛盾するようなこともあるのです。
- 水曜聖書講座
- 世界総会総理安息日礼拝説教(和訳) GC President Sermon
- 安息日礼拝説教(音声) Sabbath Sermon (Voice)
- ブログ 毎週更新 Blog Weekly
- アルバム 静画 Album Photo
- アルバム 動画 Album Movie
- 本の紹介 1 Book 1
- 本の紹介 2 Book 2
- 本の紹介 3 Book 3
- 本の紹介 4 Book 4
- 本の紹介 5 Book 5
- 本の紹介 6 Book 6
- 本の紹介 7 Book 7
- 本の紹介 8 Book 8
- 本の紹介 9 Book 9
- 本の紹介 10 Book 10
- 日本PMMニュース PMM Newsletter in Japan
- アドベンチスト南米人ニュース Adventist South Americans
- 北アジア太平洋支部所属時宣教活動 Missionary Activities under Northern Asia-Pacific Division
- 新聞掲載記事 News Articles to Papers
- 英文雑誌掲載記事 Articles to English Magazines
- English Article 1
- English Article 2
- English Article 3
- フリーページ 日本語 1 Japanese Article 1
- フリーページ 日本語 2 Japanese Article 2
- フリーページ 日本語 3 Japanese Article 3
- フリーページ 日本語 4 Japanese Article 4
- フリーページ 日本語 5 Japanese Article 5
- フリーページ English Article 1
- フリーページ English Article 2
- フリーページ English Article 3
- 論文 1 English Thesis
- 論文 2 English Dissertation
- 論文 3 日本語 Japanese Thesis
- 論文 4 日本語 Japanese Thesis
- 掲示板 Bulletin Board
- リンク Link
- フリーページ
プロフィール

- 性別
- 男
- 現住所
- 愛媛県今治市波方町郷乙404₋32
- 職業
- 牧師・宣教師
- 自己紹介
- ●新名(しんみょう) 忠臣(ただおみ)
●実践神学博士(米国アンドリューズ大学神学院)、元親業インストラクター
●札幌、小樽、苫小牧、仙台、東京・天沼で牧師を歴任。
●セブンスデー・アドベンチスト教団北海道教区長、青年部長、コミュニケーション部長、宗教自由部長、ラジオ牧師、総務局長等を歴任。
●宣教師としてシンガポールと韓国に在住し、副総務、コミュニケーション部、宗教自由部、出版部、ラジオ・テレ部等の部長としてアジア太平洋地域を巡回指導。
●最近まで、北アジア太平洋支部宣教部副部長。
●著書『夫と妻のコミュニケーション』(キリスト新聞社)『親と子のコミュニケーション』(キリスト新聞社)『わが青春は主のために』(三五堂)『暮らしの中のキリスト教』(新教出版社)『地球家族と聖書の言葉』(福音社)等。
- Self Introduction in English
- Full Name: Tadaomi Shinmyo
Sex: Male
Nationality: Japan
Citizenship: Japan
Education:
●B.A. in Theology in 1966 (Japan Missionary College)
●M.A. in Philosophy and Religion in 1972 (Philippine Union College Graduate School)
●Ordination: March 1973
●Doctor of Ministry in 1987 (Theological Seminary of Andrews University in USA)
Vocation:
●Pastor of the Japan Union Conference since 1966.
●Departmental Director of the Japan Union Conference for over 14 years.
●Radio Speaker and Japan Union Conference Secretary for a while.
●Missionary assigned to Departmental Director of Communication, Religious Liberty, Publishing Ministries, TV & Shortwave Radio Ministries, and Associate Secretary to Asia Pacific Division based in Singapore and Northern Asia-Pacific Division based in Korea for all together 9 years and 7 months.
- http://www.facebook.com/home.php?clk_loc=5#!/profile.php?id=100001267058201
日本PMMニュース PMM Newsletter in Japan
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| 1 | ||||||
| 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
| 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
| 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
| 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
| 30 | 31 | |||||
アドベンチスト南米人ニュース Adventist South Americans
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| 1 | ||||||
| 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
| 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
| 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
| 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
| 30 | 31 | |||||
北アジア太平洋支部所属時宣教活動 Missionary Activities under Northern Asia-Pacific Division
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| 1 | ||||||
| 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
| 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
| 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
| 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
| 30 | 31 | |||||
新聞掲載記事 News Articles to Papers
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| 1 | ||||||
| 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
| 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
| 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
| 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
| 30 | 31 | |||||
カテゴリー
アーカイブ
携帯用QRコード
- 水曜聖書講座
- 世界総会総理安息日礼拝説教(和訳) GC President Sermon
- 安息日礼拝説教(音声) Sabbath Sermon (Voice)
- ブログ 毎週更新 Blog Weekly
- アルバム 静画 Album Photo
- アルバム 動画 Album Movie
- 本の紹介 1 Book 1
- 本の紹介 2 Book 2
- 本の紹介 3 Book 3
- 本の紹介 4 Book 4
- 本の紹介 5 Book 5
- 本の紹介 6 Book 6
- 本の紹介 7 Book 7
- 本の紹介 8 Book 8
- 本の紹介 9 Book 9
- 本の紹介 10 Book 10
- 日本PMMニュース PMM Newsletter in Japan
- アドベンチスト南米人ニュース Adventist South Americans
- 北アジア太平洋支部所属時宣教活動 Missionary Activities under Northern Asia-Pacific Division
- 新聞掲載記事 News Articles to Papers
- 英文雑誌掲載記事 Articles to English Magazines
- English Article 1
- English Article 2
- English Article 3
- フリーページ 日本語 1 Japanese Article 1
- フリーページ 日本語 2 Japanese Article 2
- フリーページ 日本語 3 Japanese Article 3
- フリーページ 日本語 4 Japanese Article 4
- フリーページ 日本語 5 Japanese Article 5
- フリーページ English Article 1
- フリーページ English Article 2
- フリーページ English Article 3
- 論文 1 English Thesis
- 論文 2 English Dissertation
- 論文 3 日本語 Japanese Thesis
- 論文 4 日本語 Japanese Thesis
- 掲示板 Bulletin Board
- リンク Link
- フリーページ
