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2017年12月 アーカイブ

2017年12月28日 10時23分41秒 (Thu)

聖書とシルクロード:ソドムとゴモラの繁栄

 アブラムと彼の甥であるロトは、カナンの地が飢饉になったので、家族と共に一時的にエジプトへ逃れていましたが、再びカナンへ戻って来ました。旧約聖書の創世記一三章一~三、六節に次のように記録されています。「アブラムは妻とすべての持ち物を携え、エジプトを出て、ネゲブに上った。ロトも彼と共に上った。アブラムは家畜と金銀に非常に富んでいた。彼はネゲブから旅路を進めてベテルに向かい、ベテルとアイの間の、さきに天幕を張った所に行った。」「その地は彼らをささえて共に住ませることができなかった。彼らの財産が多かったため、共に住めなかったのである。」そこで、両家族は離れてそれぞれ別の地に住むことにし、アブラムは寛大にもロトに先に場所を選ぶ権利を与えました。「ロトが目を上げてヨルダンの低地をあまねく見わたすと、主がソドムとゴモラを滅ぼされる前であったから、ゾアルまで主の園のように、またエジプトの地のように、すみずみまでよく潤っていた。そこでロトはヨルダンの低地をことごとく選びとって東に移った。こうして彼らは互に別れた。」(同記同章一〇、一一節)つまり、ロトは家族や家畜を養うのに十分である豊穣の地を選んだのですが、なぜその地は繁栄していたのでしょうか。「肥沃で美しい『主の園』のような平原にあって、ソドムは、ヨルダンの谷間の町々のなかで、最も美しい町であった。ここには、熱帯植物が繁茂していた。ここは、やし、オリーブ、ぶどうなどの原産地で、花は一年じゅう香りを放っていた。畑には豊かな収穫が実り、周りを囲んでいる山や丘には、牛や羊の群れが満ちていた。芸術と商業が、この高慢な平原の町を豊かにしていた。ソドムの宮殿には、東の国の宝物が飾られ、さばくの隊商は、高価な品々を運びこんで市場をにぎわした。ほとんど考えることも働くこともせずに、生活のあらゆる必要が満たされ、一年じゅう祭りの連続のようであった。」(エレン・G・ホワイト『人類のあけぼの』上巻一六三頁)換言すれば、ソドムはシルクロードのお陰で繁盛していたのです。

2017年12月22日 10時58分35秒 (Fri)

聖書とシルクロード:イエスと「パクス・ロマーナ」

 「パクス・ロマーナ」(「パックス又はパークス・ロマーナ」(ラテン語、Pax Romana)は、「ローマの平和」を意味します。この言葉は一八世紀のイギリスの歴史家エドワード・ギボンが、『ローマ帝国衰亡史』の中で五賢帝の時代を人類史上で最も幸福な時代だと評して、「パクス・ロマーナ」と言うラテン語の造語で表現してから一般に広まったそうです。「パクス」はローマ神話に登場する平和と秩序の女神の名前です。「ローマの平和」の時代は、狭義には五賢帝の紀元九六年から一八〇年までの約百年間ですが、広義には紀元前二七年のローマ初代皇帝アウグストゥスから二百年間続いた地中海世界の平和な時代を指すとされます。つまり、ローマ帝国の強大な権力によって到来した平和の時代、及びその状態を意味するとされています。とは言っても、この期間に戦争が必ずしもなかったわけではありません。事実、イエスの昇天後にローマの支配地ユダヤ州でユダヤ人による反乱である第一次ユダヤ戦争(紀元六六~七〇年)、及び第二次ユダヤ戦争(紀元一三二~一三五年)がありましたが、ローマ帝国全体として見れば平和であったと言うことだと思います。即ち、当時のシルクロードを経て貿易が盛んに行われ、商業が栄え、旅行が容易になり、共通の言語や文化(均質の文化)が支配領域に広がり、支配民も属州民も太平を謳歌出来たと言うのです。実は、イエスの三三年半の地上生涯の期間は、このローマの平和の時代であり、福音宣教を大きく後押ししたのです。イエスの誕生に関して新約聖書のルカによる福音書二章一四節に「『いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように』」とありますが、当時のローマの平和を示唆しています。戦争状態の中での宗教活動は非常に困難です。ですから、「パクス・ロマーナ」の時代にイエスが出現されたと言う背後には神の御摂理があったと言うことです。これになぞらえて、イギリス(大英)帝国の最盛期である一九世紀半ば頃から二〇世紀初頭を「パクス・ブリタニカ」、そして超大国アメリカ合衆国の覇権が形成する平和を「パクス・アメリカーナ」と呼ぶと言うのです。

2017年12月15日 14時54分27秒 (Fri)

聖書とシルクロード:パウロと回心者オネシモ

 新約聖書のピレモンへの手紙は、差出人がローマの獄中にいたパウロ、宛先がアジヤのコロサイに住むクリスチャンであるピレモン、その内容は奴隷であるオネシモに関する個人的なものです。奴隷になる理由は、戦争で負けた、借金を返せなかった、奴隷の子として生まれた、その他です。征服されて奴隷にされた者には、医者・教師・哲学者等の知識人もいました。当時のローマ帝国では、奴隷は社会制度の一部として存在し、その主人の家族の一員と考えられていました。又、主人は奴隷の生死について絶対的権力を握っていたと言うのです。奴隷は財産を持つことが出来ず、妻子を得たとしても主人の勝手で引き離されることも覚悟しなければなりませんでした。更に、逃亡の罰は死刑でした。さて、ピレモンへの手紙一八節でパウロは、ピレモンにオネシモについて次のように書いています。「もし、彼があなたに何か不都合なことをしたか、あるいは、何か負債があれば、それをわたしの借りにしておいてほしい。」つまり、奴隷オネシモは主人ピレモンの金銭を盗んで、多くの奴隷が願ったように自由を求めて遠くローマまで逃亡したようです。彼にとってシルクロードは逃走路になりました。ところが、大都市に紛れ込んで自由と思いきや、資金が尽きてしまい、途方に暮れていたと想像出来ます。そんな時に、救いの福音を説くパウロに出会い、回心し、パウロに仕えるようになったと考えられます。オネシモの過去を知ったパウロは、彼を自分がかつてコロサイで信仰に導いたピレモンの元へ送り返すのです。その際、オネシモを罰しないようにと懇願しているのです。「捕われの身で産んだわたしの子供オネシモについて、あなたにお願いする。彼は以前は、あなたにとって無益な者であったが、今は、あなたにも、わたしにも、有益な者になった。彼をあなたのもとに送りかえす。彼はわたしの心である。」(同一〇~一二節)ここで、「無益な者」とは窃盗・逃亡奴隷であり、「有益な者」とはクリスチャンと言う意味です。そして、パウロは更に訴えます。「そこで、もしわたしをあなたの信仰の友と思ってくれるなら、わたし同様に彼を受けいれてほしい。」(同一七節)何と言う心温まる手紙でしょうか。本来ならば死刑のはずの奴隷が、以前の逃亡路を、今度は救われて同信の主人の元へ帰省路として絹の道を歩んだのです。

2017年12月8日 12時05分35秒 (Fri)

聖書と神道:ヘブライと戸来村 

 新約聖書のヨハネによる福音書八章三三節でユダヤ人たちはイエス・キリストに対して、「わたしたちはアブラハムの子孫であって、人の奴隷になったことなどは、一度もない。どうして、あなたがたに自由を得させるであろうと、言われるのか」と語っています。ここからユダヤ人がアブラハムの子孫であり、そのアブラハムはヘブル(ヘブライ)人でした(創世記一四章一三節参照)。アブラハムの孫であるヤコブは、創世記三二章二八節で名前をイスラエルに改名するように言われ、その子孫はイスラエル人となります。ですから、ユダヤ人、ヘブル(ヘブライ)人、イスラエル人は同意語であり、同じ民族のことです。さて、日本の青森県三戸郡新郷村に戸来(へらい)という地名がありますが、元は戸来村でありました。読み方からいって「ヘブライ」と「へらい」は似ていますが、昭和初期に茨城県の宮司・竹内巨麿が戸来村は日本に亡命して来たキリストとその子孫によって造られたのだと主張したのがきっかけで大きな話題になり、その後、作家・山根キクが著書『光は東方から』でこの村を紹介して更にマスコミが取り上げたそうです。日猶同祖論からいって興味深い話が多々あります。先ず、「キリストの墓」という遺跡があり、傍にはイスラエル大使館によって建立された記念碑があり、新郷村とイスラエルは姉妹都市でもあり、イスラエル大使も来村したと言うのです。外国の公的機関がこのように関われば、単なる言い伝えだけではなさそうな気もします。従って観光客が絶えず、二〇一四年には「キリストの里伝承館」までがオープンしたそうです。青森県、岩手県、秋田県に伝わる盆踊りの囃子歌「ナニャドヤラ」の起源や意味については諸説ありますが、岩手県一戸町出身の神学博士・川守田英二は、ヘブライ語で読むと民族の進軍歌になると唱えました。昔、戸来村では父を「アダ」、母を「アバ」と呼び、聖書の父祖「アダム」と「エバ」を連想させます。また、赤ちゃんの揺り籠はユダヤの伝統的な揺り籠と同じ形態であった、赤ちゃんには魔除けとして額に墨で黒いクロスを書く習慣があった、村の野良着はユダヤの民族衣装に似ていた、ある家紋はダビデの紋章だと言われ、現在でも戸来小学校の校章はダビデの星そのものであると言うのです。

2017年12月1日 10時48分46秒 (Fri)

聖書と神道:日猶同祖論 

 ユダヤ人のルーツは聖書の中に明確に歴史的事実として記録されていて、その先祖はアブラハムです。旧約聖書の創世記一二章五節に、「アブラムは妻サライと、弟の子ロトと、集めたすべての財産と、ハランで獲た人々とを携えてカナンに行こうとしていで立ち、カナンの地にきた」と記されています。アブラムとはアブラハムの改名前の名前ですが、彼が現在のイスラエルの国の地に入ったのがユダヤ人の始まりです。一方、日本人のルーツは日本書紀の神代に神話として書かれています。従って、実際の日本人のルーツについては、民俗学者を始めとして歴史家が諸説を展開しています。例えば、北から北海道を経由して入って来たという北方説、朝鮮半島から渡来したという説、南から九州を経ているという南方説等があります。さて、日本人の起源について、日(にち)猶(ゆ)同祖論(どうそろん)(日ユ同祖論)という非常に興味深い仮説があります。これは簡単に言えば、日本人とユダヤ人は共通の先祖を持つ兄弟民族であるという説であり、主として日本人とユダヤ人によって古くから提唱されている考え方です。この説の代表的論者として次のような人々がいます。日本人では、小谷部全一郎(一八六八~一九四一、牧師・アイヌ研究家)、中田重治(一八七〇~一九三九、日本ホーリネス教会監督)、佐伯好郎(一八七一~一九六五、言語学者、ローマ法学者、東洋学者・東洋宗教史家)、酒井勝軍(一八七四~一九四〇、キリスト教伝道者)、安江仙弘(一八八八~一九五〇、陸軍大佐)、川守田英二(一八九一~一九六一、サンフランシスコで牧師・ヘブライ語学者・『日本の中のユダヤ』著者)、手島郁郎(一九一〇~一九七三、キリストの幕屋の創始者)、小石豊(一九三二~、牧師・著述家)、小池一夫(一九三六~、漫画原作者)、宇野正美(一九四二~、「中東問題研究センター」の創設者)、あすかあきお(一九五〇~、漫画家)、久保有政(一九五五~、牧師・レムナントミニストリー代表)等です。外国人では、ヨセフ・アイデルバーグ(一九一六~一九八五、イスラエル国防軍陸軍少尉、京都で見習い神官)、マーヴィン・トケイヤー(一九三六~、アメリカのラビ)、ケン・ジョセフ(一九五七~、在日アッシリア系米国人・景教研究家)等です。このような方々が主張していますので、一つの理論として十分な価値があるはずです。

プロフィール

プロフィール画像
性別
現住所
愛媛県今治市波方町郷乙404₋32
職業
牧師・宣教師
自己紹介
●新名(しんみょう) 忠臣(ただおみ)
●実践神学博士(米国アンドリューズ大学神学院)、元親業インストラクター
●札幌、小樽、苫小牧、仙台、東京・天沼で牧師を歴任。
●セブンスデー・アドベンチスト教団北海道教区長、青年部長、コミュニケーション部長、宗教自由部長、ラジオ牧師、総務局長等を歴任。
●宣教師としてシンガポールと韓国に在住し、副総務、コミュニケーション部、宗教自由部、出版部、ラジオ・テレ部等の部長としてアジア太平洋地域を巡回指導。
●最近まで、北アジア太平洋支部宣教部副部長。
●著書『夫と妻のコミュニケーション』(キリスト新聞社)『親と子のコミュニケーション』(キリスト新聞社)『わが青春は主のために』(三五堂)『暮らしの中のキリスト教』(新教出版社)『地球家族と聖書の言葉』(福音社)等。
Self Introduction in English
Full Name: Tadaomi Shinmyo
Sex: Male
Nationality: Japan
Citizenship: Japan

Education:
●B.A. in Theology in 1966 (Japan Missionary College)
●M.A. in Philosophy and Religion in 1972 (Philippine Union College Graduate School)
●Ordination: March 1973
●Doctor of Ministry in 1987 (Theological Seminary of Andrews University in USA)

Vocation:
●Pastor of the Japan Union Conference since 1966.
●Departmental Director of the Japan Union Conference for over 14 years.
●Radio Speaker and Japan Union Conference Secretary for a while.
●Missionary assigned to Departmental Director of Communication, Religious Liberty, Publishing Ministries, TV & Shortwave Radio Ministries, and Associate Secretary to Asia Pacific Division based in Singapore and Northern Asia-Pacific Division based in Korea for all together 9 years and 7 months.
facebook
http://www.facebook.com/home.php?clk_loc=5#!/profile.php?id=100001267058201

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