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2015年4月 アーカイブ

2015年4月24日 10時58分17秒 (Fri)

パンと仏飯

パンと仏飯 仏教の供物については、光(灯明)、香(線香)、食物・花の三種類があると既に述べましたが、食物・花をさらに分けて、供え物を五つにして五供(ごくう)と呼ぶそうです。宗派によっては供えの方法に相違があるようですが、一般的には香、灯燭(とうしょく)、花、浄水、飲食(おんじき)だと書かれていました。先に、灯明と香の起源は聖書にあるとしましたが、実は花と飲食物を供えることも同様なのです。仏教では花を供えることを供花(くげ)と呼び、花のような心で仏をたたえ、又花の美しさを通して浄土を仰ぐというのです。花は仏の慈悲を表わすと言われています。そこで、とげ、悪臭、毒々しい色を持たず、更に蔓に咲くのではない花、しかも出来るだけ新鮮な生花を供えたいそうです。浄水は仏の大清浄の徳をたたえ、人間も仏の清らかな心に洗われることを願って捧げられます。茶湯器に入れて香炉の奥の中央に置きます。清浄な水が期待されていますが水道水でも良いのですが、浄土真宗系ではお茶は供えないそうです。浄水を盛るための器を閼伽(あか)と呼びます。食物は焚きたてのご飯を供えることが望まれ、これは仏飯(ぶっばん)、あるいは香飯と呼ばれています。仏飯は生活に必要な衣食住及び天地自然を代表したものと考え、感謝の気持ちを持って供えるというのです。命日、正月、盆、彼岸等の法要の時には御馳走を供えることが勧められています。さて、これらの仏壇への供物はキリスト教の聖所の中ですでに登場しているのです。花については、旧約聖書の出エジプト記三七章二〇節に燭台の所で次のように命じられています。「また燭台の幹には、あめんどうの花の形をした四つの萼を、その節と花とをもたせて取りつけた。」飲食物に関しては、聖所の中にアカシヤ材で造られた机が至聖所に向かって右に設置され、その上にイスラエル民族の主食であるパン一二個と飲み物等の容器が供えられていました。出エジプト記二五章二九~三〇節で神は次のように命じておられます。「また、その皿、乳香を盛る杯および灌祭を注ぐための瓶と鉢を造り、これらは純金で造らなければならない。そして机の上には供えのパンを置いて、常にわたしの前にあるようにしなければならない。」こういうわけで、仏教の供物である花も飲食物も、その出所はキリスト教の聖典である聖書であることがわかります。

写真説明:聖所の中の机の上に置かれたパン等の供え物

2015年4月17日 9時39分13秒 (Fri)

燭台と燭台(灯明)

燭台と燭台(灯明) 仏教の三具足の一つは燭台ですが、これは灯明を供えるための仏具です。燭台の他に灯籠(とうろう)や輪灯(りんとう)などがあります。サンスクリット語「ディーパ」が灯明と訳され、その意味は闇(無明)を照らす智慧の光であり、重要な供養の一つであるとされています。つまり、その場所を明るくする照明のためばかりではなく、清浄な灯を捧げるという意味もあるというのです。そのために、ある宗派では植物性の菜種油を使用し、こよりで作った点火道具である紙燭(しそく)で点火し、消灯(おしめし)の時には芯を切る香箸と芯切壺で灯芯の火屑を挟み切って消すというのです。なお、灯芯はいぐさのずいから作るそうです。灯明として古くは油と油皿が使用されていましたが、現在ではろうそく又は電球によるものが多くなっています。さて、燭台は台の上に灯を載せますが、灯籠は灯が風などで消えないように木枠と紙などで囲いをしたもので、土台の上に置いたり、上から吊るしたりします。輪灯は油皿に輪を付けて上に吊金具を付け、更に灯明の油煙が立ち上るのを防ぐために笠を付けたものです。さて、この仏教の燭台(灯明)も香炉と同様にキリスト教に起源があると言えるのです。旧約聖書の出エジプト記二五章三一~三二節で神はモーセに次のように命じておられます。「また純金の燭台を造らなければならない。燭台は打物造りとし、その台、幹、萼、節、花を一つに連ならせなければならない。また六つの枝をそのわきから出させ、燭台の三つの枝をこの側から、燭台の三つの枝をかの側から出させなければならない。」更に、同章三七~三八節には、この燭台の上に付ける灯皿について命じておられます。「また、それのともしび皿を七つ造り、そのともしび皿に火をともして、その前方を照させなければならない。その芯切りばさみと、芯取り皿は純金で造らなければならない。」このように、聖書には燭台を造るに当たって材質から形状まで詳細に規定されています。燭台の先が七つに枝分かれしていて灯皿が七つありますので、聖所の中を明るくするには十分でありました。新約聖書のヨハネによる福音書八章一二節に、「イエスは、また人々に語ってこう言われた、『わたしは世の光である。わたしに従って来る者は、やみのうちを歩くことがなく、命の光をもつであろう』」とあり、イエス・キリスト御自身が灯明なのです。

写真説明:聖所の中の燭台

2015年4月10日 11時53分10秒 (Fri)

香壇と香炉

香壇と香炉 仏教では基本的な仏具として香炉・燭台・花立の三つを使用しますが、これらを一組として三具足と呼んでいます。置く場所としては、本尊に向かって左側に花立、中央に香炉、右側に燭台です。一方、五具足の場合には、香炉を中心に左右に燭台一対、その外側に花立一対を置き、左右対称形になるように配置します。さて、先ず香炉についてですが、寺院又は仏壇において中央に置かれています。そして、香炉は香や線香を焚く重要な仏具としての役割を担っています。では、なぜ仏前で香を焚くのでしょうか。それには二つの理由があるというのです。第一は、その香りを仏や先祖に楽しんでもらうためであり、供え物の意味があります。第二は、香を焚いて仏や先祖を拝む自分自身を清めるためだと言われています。人間は日々汚れた生活を送っているので、仏や先祖にお祈りする前に心身を清めるというのです。実は、この香炉もキリスト教から来ていると考えられます。仏教の始まる約千年も前に、神は預言者モーセを通して二つの部屋を持つ聖所を造らせました。奥の部屋は至聖所、手前の部屋は聖所と呼ばれました。そして、至聖所に向かって聖所の中央に置かれたのが香壇と呼ばれる神聖な器具でした。旧約聖書の出エジプト記三〇章一節で神は、「あなたはまた香をたく祭壇を造らなければならない」と命じておられ、材料はアカシヤ材と指定され、その寸法まで指示しておられます。さらに同章七~八節で神は次のように語っておられます。「アロンはその上で香ばしい薫香をたかなければならない。朝ごとに、ともしびを整える時、これをたかなければならない。アロンはまた夕べにともしびをともす時にも、これをたかなければならない。これは主の前にあなたがたが代々に絶やすことなく、ささぐべき薫香である。」アロンとはモーセの三歳上の兄です。聖所の場合には、香壇でたかれる薫香は終始絶えなかったことがわかります。新約聖書のルカによる福音書一章一〇節には、「香をたいている間、多くの民衆はみな外で祈っていた」と記されています。つまり、立ち上る香は民衆が神に捧げる祈りの象徴になっているのです。さらに、救い主イエス・キリストが人間を救うための執り成しの祈りでもあるのです。従って、仏教で教えられている香や線香を焚く二つの理由の起源はキリスト教にあったと言えるのです。

写真説明:聖所の中の香壇

2015年4月3日 10時43分39秒 (Fri)

供え物と供物

供え物と供物 香川県丸亀市御供所町(ごぶしょちょう)にセブンスデー・アドベンチスト丸亀教会があります。私はこの町名に気付いてすぐに、ここには寺があるに違いないと思いましたが、案の定、教会の近くに自在院眞光寺がありました。御供所とは、漢字の意味からして「お供え物をする所」です。おそらく、ここはいわゆる寺町で、その寺の仏から恵みを受け、常々、寺へ供え物をすることを率先していたので、この町名になったのだと想像されます。このように仏教では仏に供え物をする習慣がありますが、これは仏教に限らず、ほとんどあらゆる宗教に見られる供物(くもつ)です。日本の仏教では仏壇に灯明、香華(線香)、そして米、飯、果物、生花等が一般的に供えられます。これらの供物を大別すると三つになります。つまり、光、香、食物・花等です。これらすべては、豊かな自然界から人間に与えられる恵みと考えられます。そこで、人間は自然界からの収穫物を感謝して、その一部を自然の創造者・支配者に捧げているのです。実は、この供物の起源は聖書にあるのです。聖書の中で供え物という言葉が最初に表れるのは旧約聖書の創世記四章三~四節です。「日がたって、カインは地の産物を持ってきて、主に供え物とした。アベルもまた、その群れのういごと肥えたものとを持ってきた。主はアベルとその供え物とを顧みられた。」カインとアベルとは、人類の祖先であるアダムとエバの最初の子どもたちのことです。二人は、それぞれの働きの産物を神への供え物としています。供え物の理由は、神が人間に生命を与え、労働する力を与え、自然界に収穫物を産み出して下さることを感謝するからです。本来ならば、人間の産物の一部ではなく、収穫物のすべて、更には人間自身を捧げ尽くすべきところです。ですから、アブラハムが息子イサクを神に捧げようとしたのは究極の供物でありました(創世記二二章参照)。新約聖書のローマ人への手紙一二章一節でパウロは次のように勧告しています。「兄弟たちよ。そういうわけで、神のあわれみによってあなたがたに勧める。あなたがたのからだを、神に喜ばれる、生きた、聖なる供え物としてささげなさい。それが、あなたがたのなすべき霊的な礼拝である。」つまり、真の供物とは自分自身を神に捧げることです。換言すれば、毎日、神の御意志に従って生き抜くことが供物なのです。

写真説明:アブラハムが息子イサクを捧げようとする場面(Website AII Posters.comより転載)

プロフィール

プロフィール画像
性別
現住所
愛媛県今治市波方町郷乙404₋32
職業
牧師・宣教師
自己紹介
●新名(しんみょう) 忠臣(ただおみ)
●実践神学博士(米国アンドリューズ大学神学院)、元親業インストラクター
●札幌、小樽、苫小牧、仙台、東京・天沼で牧師を歴任。
●セブンスデー・アドベンチスト教団北海道教区長、青年部長、コミュニケーション部長、宗教自由部長、ラジオ牧師、総務局長等を歴任。
●宣教師としてシンガポールと韓国に在住し、副総務、コミュニケーション部、宗教自由部、出版部、ラジオ・テレ部等の部長としてアジア太平洋地域を巡回指導。
●最近まで、北アジア太平洋支部宣教部副部長。
●著書『夫と妻のコミュニケーション』(キリスト新聞社)『親と子のコミュニケーション』(キリスト新聞社)『わが青春は主のために』(三五堂)『暮らしの中のキリスト教』(新教出版社)『地球家族と聖書の言葉』(福音社)等。
Self Introduction in English
Full Name: Tadaomi Shinmyo
Sex: Male
Nationality: Japan
Citizenship: Japan

Education:
●B.A. in Theology in 1966 (Japan Missionary College)
●M.A. in Philosophy and Religion in 1972 (Philippine Union College Graduate School)
●Ordination: March 1973
●Doctor of Ministry in 1987 (Theological Seminary of Andrews University in USA)

Vocation:
●Pastor of the Japan Union Conference since 1966.
●Departmental Director of the Japan Union Conference for over 14 years.
●Radio Speaker and Japan Union Conference Secretary for a while.
●Missionary assigned to Departmental Director of Communication, Religious Liberty, Publishing Ministries, TV & Shortwave Radio Ministries, and Associate Secretary to Asia Pacific Division based in Singapore and Northern Asia-Pacific Division based in Korea for all together 9 years and 7 months.
facebook
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