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2014年5月 アーカイブ

2014年5月30日 10時05分23秒 (Fri)

結婚の勧め その六 社会的責任

 一個から約六〇兆もの細胞へ増殖されて生きているのが人間です。その細胞は、皮膚、骨、心臓、脳、血液、その他の細胞に分かれていて、その種類は約二百と言われています。ある種類の細胞は新陳代謝が早く、生まれて死ぬまでわずか一日という運命のものがある一方、心臓や脳の細胞のように生涯の間再生されないものもあるのです。さて、人間の一生の間で、細胞が活発に働いて、その人間をして子供から大人の体に変化させる特別な時期、すなわち思春期があります。ある辞典によれば、思春期とは「青年期の前期。第二次性徴が現れ、生殖が可能となって、精神的にも大きな変化の現れる時期。ふつう一二歳から一七歳ごろまでをいう。春機発動期」と定義されています。この定義の中にもあるように、生物学的観点から言えば、思春期とは子孫を残すための準備が整った時期を意味します。人間以外の動物は、子孫を残すためにこんなに長い年数を要しません。例えば、犬の場合は生後一年で生殖能力が備わります。さて、人間を含めすべての生物は、その子孫を残すことが重大な使命になっているのです。子孫を残さなければ、その種は絶滅してしまいます。事実、地球環境の悪化によって絶滅種の数が増加していますが、ある大陸では人間の人口増加が環境破壊に繋がっている場合があります。その一方で、日本のように人口減少が始まり、少子高齢化社会の到来となり、様々の問題現象が生じています。工場での労働人口の不足、農村での後継者不足による耕作放棄地の増加、地方だけでなく都会においても空家・廃屋の増加、寒村の崩壊、児童・生徒数減少による学校の合併・閉校、消費者減による商店街の壊滅、超高齢者の独居家庭における徘徊による事故、社会保障のあり方等、諸問題が山積しています。自分一人が独身であっても、日本の国全体に何の影響もないというわけではないのです。一人ひとりが社会的責任を負っているのです。一人の人間として生を受け、思春期を経て大人になるということは、結婚して子孫を残すという大切な使命を持つと言えましょう。
 旧約聖書の創世記一章二八節には、「神は彼らを祝福して言われた、『生めよ、ふえよ、地に満ちよ、地を従わせよ。また海の魚と、空の鳥と、地に動くすべての生き物とを治めよ』」と書かれています。

2014年5月23日 10時03分39秒 (Fri)

結婚の勧め その五 人間完成

 私は一九六六年に、二一歳で日本のセブンスデー・アドベンチスト教会牧師インターンとして採用されました。牧師インターンとは、まだ正式の牧師ではなく、牧師の見習いであり、その期間は二年でした。つまり、私は採用された教会の指導者たちによって教えられ、訓練されたのですが、その間に観察もされ、果たして牧師の適性があるか否かを判断されていたのです。さらに当時は、正規の牧師として採用されるためには、暗黙のうちに結婚することが期待されておりました。たとい結婚までに至らないまでも、せめて婚約をしていることが望ましいと言われていました。というのは、正規の牧師になれば、独立した一個の教会を任せられるようになり、性別・年齢・職業等が異なる様々の人々と教会生活をしていかなればならず、独身では務まらないと考えられていたからです。必ずしもそうだとは言えませんが、確かに独身牧師では既婚者の夫婦問題の相談には対応できにくいし、子育てに悩む親への助言も難しくなります。そういうわけで、私にとって結婚は一人前の牧師になる一つの条件でした。さらに、私にとって結婚は家族・親族・友人から、さらに広く社会から一人の人間として認めてもらう絶好の機会でもありました。ですから結婚は私の人生の重大事でした。それで、私は結婚式を意図的に自分の誕生日・バプテスマ日と同じに日にすることを決め、遂に念願が叶い一九六八年九月八日に挙式をすることができました。以来四五年間、私たち夫婦は二人三脚で教会の働きに従事することができ、霊肉共に筆舌に尽くしがたい祝福に浴させて頂いております。年輪を重ねるごとに特に気付くことは、独身時代の私は実に多くの欠点があり、未熟で、おおよそ宗教家というような者ではなかったと言うことです。そのような者が、今日、少しは人間的に成熟し、牧師らしくなったとするならば、それは結婚できて夫婦で聖書の教えに従い、お互いに切磋琢磨して励んだ結果であると思います。もちろん、聖職者の独身制を貫くキリスト教会もありますが、私にとって結婚は人間完成の一つの手段になっています。
 新約聖書のヘブル人への手紙一三章四節でパウロは、「すべての人は、結婚を重んずべきである。・・・」と断言していますが、それは人間への神の御旨であり、人間完成の必須要素だからに違いありません。

2014年5月16日 15時17分25秒 (Fri)

結婚の勧め その四 親への感謝

 かつて私は、一〇歳位と思われる障害児を持った母親を訪問して聖書の学びを共にしたことがあります。その男の子は脳に障害があり、話すことができないばかりか、背筋を伸ばして座ることもできません。ソファにグニャッと寝込むようにしかならないのです。傍で見ているだけでも大変な苦労だとわかり、同情を禁じ得ませんでした。彼女は、その子をおぶって、乗り物に乗り、特殊学級へ通っていたのです。その両親にとっては、その子が唯一の子供でした。私の心配をよそに、その母親は滅入った様子もなく、むしろ明るく元気でした。また、その子をおぶって遠くの学校まで通っているせいか、体力的にも強そうでした。その子は、母親なくしては全く生きていけない状態にありました。この両親の場合は、将来において成人した子供から何か報いを受ける希望は一切ありません。ただひたすら、子供に尽くすだけです。何という親の愛でしょうか。親は子供が病気で苦しんでいると、自分が代わってやりたいと思うのです。さて、私たちは親に感謝しているでしょうか。ある人は、自分の親は感謝できるような親ではないと言うかも知れません。あるボクシングの選手が世界チャンピオンになり、そのチャンピオンベルトを強いボクサーに自分を育ててくれた父親にプレゼントしました。次に彼は、別のクラスの世界チャンピオンになり、今度は母親にそのベルトをプレゼントすると言いました。しかし、現実には、彼の母親は彼がプロボクサーにデビューする前に父親と離婚して、家にはいなかったのです。では、どうして彼はチャンピオンベルトを母親にプレゼントすると述べたのでしょうか。彼は、「お母さんが俺を生んでくれたから俺の今がある。感謝せなアカン。(離婚してから)全く会ってないけど、今日見てくれればええな。俺のベルトは3階級制覇してからの3本目や。それまで一生懸命練習や」と語ったのです。私はこの記事を読んで、その通りだと非常に感心しました。私たちは良い親には感謝するけれども、そうでない親には感謝しないというのではないのです。自分の存在を感謝する限り無条件で親に感謝するのです。
 旧約聖書の出エジプト記二〇章一二節には、「あなたの父と母を敬え。これは、あなたの神、主が賜わる地で、あなたが長く生きるためである」と命じられていますが、これは有名な十戒の第五条の戒めです。

2014年5月9日 17時26分21秒 (Fri)

結婚の勧め その三 親の特権

ある辞典は、「親馬鹿、子馬鹿」という諺を次のように説明しています。「親が子供かわいさのあまり、子供に関することになると夢中になってまるで馬鹿みたいに愚かになり、子供は子供で親の愛情におぼれて愚かなふるまいをするということ。」確かに、親は子供かわいさのあまり溺愛してしまう時もあるでしょうし、子供も親の愛情に甘えて年齢にふさわしくない行動を取ることもあるでしょう。この諺の場合は、親も子供も親子関係において愚かで、馬鹿になってしまうことがあるという否定的な面を扱っています。しかし、この望ましくない親の状態も、結婚して子供を得て親になれた結果のことであり、独身では決して味わえない経験です。さらに、親子関係を扱った諺に、「親の心、子知らず」というのがあります。この意味は、「子供を思う親の深い心もわからずに、子供はあさはかな考えで、勝手なふるまいをするということ」と定義されています。私はこの諺を見聞する度に、今は亡き父母に対して、親の気持ちを悟らず自分本位で言動していたことを思い出し、誠に申し訳なかった反省せざるを得ません。子供を得られなかった私でさえ親に対してこう思うのですから、実際に子供を産んで親になった人はなおさら「親の心、子知らず」の諺に共鳴することでしょう。つまり、親になって初めて親の気持ちがわかるということです。独身でいては、親の心を本当の意味で、即ち体験としては決して理解できません。その一方で、子供時代に親に何かを期待したのに、それが叶えられず失望を味わった人は、今度は自分が親になれば、その同じ苦い経験を子供にさせたくないと思うはずです。そういうわけで、結婚して子供を授かり親になるということは、独身者には与えられていない特権があるのです。子供を得て親になり、その子供を育て、やがて社会に送り出すことは、その親子関係の影響がその家庭のみならず、広く社会全体にも及ぶようになるのです。「平凡な親からすぐれた子供が生まれることのたとえ」である「鳶が鷹を生む」という諺のように、親が予想もしなかったような働きをする子供が与えられる場合もあります。
旧約聖書の詩篇一二七篇三節には、「見よ、子供たちは神から賜わった嗣業であり、胎の実は報いの賜物である」と書かれています。子供は神からの授かり物であり、親に与えられた神からの尊い賜物です。

2014年5月2日 15時00分24秒 (Fri)

結婚の勧め その二 夫婦の愛

日本国憲法第二四条には、「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない」と規定されています。最初に注目したいのは、「婚姻は両性」とありますので、海外で報じられているような同性婚は日本では認められていません。また、「両性の合意のみ」と述べられており、各自は誰からも強要されることなく、結婚相手を自由に選択できます。男女が結婚して夫婦になると、それまでの双方の家族と別れて新しい世帯を創ります。つまり、戸籍上から言っても、夫婦はこれまでの各自の親・兄弟姉妹から独立して、最も近しい関係を創出するのです。もちろん、夫婦の愛と絆は今までの両者の親子・兄弟姉妹のそれよりも強くなるのです。この事実は、よく考えてみると誠に不思議なことです。夫婦という関係は、通常は結婚するまでは全くの他人同士であり、血縁関係はありません。日本では法令により、近親者間の婚姻届は受理されず、誤って受理されても後に取り消されることになっています。直系血族や三親等内の傍系血族の婚姻届は受理されません。例えば、兄と妹、姉と弟、おじと姪、おばと甥との間の婚姻です。ともかく、赤の他人であった男女が結婚すると、戸籍上からも愛情においても近親者以上に近くなるのですから、夫婦という関係は非常に厳粛であると言えます。
旧約聖書の創世記一章二七節には、「神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された」とあり、人間の男女は神によって創造されたと明記されています。さらに創世記二章二四節には結婚について、「それで人はその父と母を離れて、妻と結び合い、一体となるのである」と宣言され、夫婦は「一体となる」関係であると描写されています。ここに、なぜ夫婦は元々血のつながりもないのに、それまでのどんな近親者よりも強い愛と絆で結ばれるかの理由が隠されています。つまり、結婚制度は神御自身が創設された神聖な制度なのです。こういう意味では、神は結婚を奨励しておられるのです。

プロフィール

プロフィール画像
性別
現住所
愛媛県今治市波方町郷乙404₋32
職業
牧師・宣教師
自己紹介
●新名(しんみょう) 忠臣(ただおみ)
●実践神学博士(米国アンドリューズ大学神学院)、元親業インストラクター
●札幌、小樽、苫小牧、仙台、東京・天沼で牧師を歴任。
●セブンスデー・アドベンチスト教団北海道教区長、青年部長、コミュニケーション部長、宗教自由部長、ラジオ牧師、総務局長等を歴任。
●宣教師としてシンガポールと韓国に在住し、副総務、コミュニケーション部、宗教自由部、出版部、ラジオ・テレ部等の部長としてアジア太平洋地域を巡回指導。
●最近まで、北アジア太平洋支部宣教部副部長。
●著書『夫と妻のコミュニケーション』(キリスト新聞社)『親と子のコミュニケーション』(キリスト新聞社)『わが青春は主のために』(三五堂)『暮らしの中のキリスト教』(新教出版社)『地球家族と聖書の言葉』(福音社)等。
Self Introduction in English
Full Name: Tadaomi Shinmyo
Sex: Male
Nationality: Japan
Citizenship: Japan

Education:
●B.A. in Theology in 1966 (Japan Missionary College)
●M.A. in Philosophy and Religion in 1972 (Philippine Union College Graduate School)
●Ordination: March 1973
●Doctor of Ministry in 1987 (Theological Seminary of Andrews University in USA)

Vocation:
●Pastor of the Japan Union Conference since 1966.
●Departmental Director of the Japan Union Conference for over 14 years.
●Radio Speaker and Japan Union Conference Secretary for a while.
●Missionary assigned to Departmental Director of Communication, Religious Liberty, Publishing Ministries, TV & Shortwave Radio Ministries, and Associate Secretary to Asia Pacific Division based in Singapore and Northern Asia-Pacific Division based in Korea for all together 9 years and 7 months.
facebook
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