2011年12月 アーカイブ
2011年12月30日 14時39分40秒 (Fri)
ホームレス歌人
ある全国紙に、「秀歌連発のホームレス歌人へ『連絡とれませんか』」という見出しの記事が載りました。その新聞の歌壇に「ホームレス・公田耕一」と名乗る歌人がその年の暮れから登場し始め、以来ほぼ毎週のように入選を重ねたというのです。新聞社でも気になるのですが、住所がないので連絡が取れず、ついに二月一六日の朝刊で呼びかけたという次第です。彼の入選歌の一つに、「鍵持たぬ生活に慣れ年を越す今さら何を脱ぎ棄(す)てたのか」というのがあります。この歌は、鍵を持つのが当たり前の生活をしている私に強烈な衝撃を与えます。ほとんど持ち物のない彼が、年を越して改まる時に、次に何を捨てられるのかと自問しているのでしょうか。その清貧ぶりに頭が下がります。
次に、聖書の言葉を引用した次のような歌があり注意を魅かれました。「パンのみで生きるにあらず配給のパンのみみにて一日生きる」このホームレス歌人は、相当の教養人であるに違いありません。イエス・キリストの言葉を引用し、しかも、そうはいうものの、パンがなくては生きられず、ホームレスとして得られる配給のパンの耳で一日を生き延びるというのです。一日三食、何の不自由もなく生きられる自分と対比して、激しく心を揺さぶられます。
過去四年間、在日外国人クリスチャンと関わり、派遣切りで失職した南米の人々を気にしていた真っ最中でしたので、「日産をリストラになり流れ来たるブラジル人と隣りて眠る」という歌には現実感を覚え、国境なきホームレスの人々のことが思いやられました。
さらに、「親不孝通りと言へど親もなく親にもなれずただ立ち尽くす」という歌は、この人物の孤独さを浮き彫りにし、この世の冷徹さを感じないわけにはいきません。
旧約聖書の申命記一〇章一八節には、神は「みなし子とやもめのために正しいさばきを行い、また寄留の他国人を愛して、食物と着物を与えれるからである」とあります。
2011年12月22日 15時26分08秒 (Thu)
『サザエさん』とキリスト教
長谷川町子さんの『サザエさん』といえば、年配の人であれば大抵の人は知っていると思います。これは、ある全国紙の新聞に多年にわたって連載されたものですが、この新聞の発行部数はこの漫画のお陰で増加したのではないかと私は密かに思っています。さて、『サザエさん』を知っている人でも、その著者とキリスト教の関係についてはあまり知っていないのではないでしょうか。じつは、長谷川町子さんのご両親はクリスチャンであったのです。特に、母親は著名な東京大学総長・矢内原忠雄先生の聖書講義に娘の町子さんたちを誘っていたそうです。そんなわけで、町子さんは妹さんとときたま今井館での集会に出席したというのです。一方、彼女の姉は断固として出なかったそうです。矢内原先生が彼女の妹さんの結婚式を司式した時に、彼女は初めて同先生と話をしたそうです。その時に同先生曰く、「ぼくの机の上に聖書とならべてサザエさんがおいてあるのよ」と。町子さんは答えて、「おそれいります」と。後に、その妹の伴侶が亡くなった時にも同先生が葬儀の司式をしました。こういうわけで、町子さんの家族は矢内原忠雄先生というクリスチャンを通してキリスト教と関係していたのです。実際、彼女は『サザエさんうちあけ話』の中の第二九話で、「『思いでの人』矢内原忠雄先生」と題して、同先生のことを温かくまたユーモを持って紹介しています。
道理で『サザエさん』の中にキリスト教に関係のある話が出てくるはずです。聖書の教えが登場人物を通して反映されていたのでしょう。ある意味で、長谷川町子さんは、漫画『サザエさん』を通して宣教していたといえないでしょうか。彼女に与えられた漫画家という賜物を用いて、キリスト教の布教にあたっていたといえば言い過ぎでしょうか。
新約聖書のコリント人への第一の手紙九章二三節でパウロは、「福音のために、わたしはどんな事でもする。わたしも共に福音にあずかるためである」と喝破しています。
写真説明:今治市波方図書館蔵書の『サザエさんのうちあけ話』から写させていただきました。
2011年12月16日 12時25分18秒 (Fri)
台湾の定期タクシー
台湾の埔里市から台中市へ戻る時に、一人でバスに乗って帰ることになり、韓国人宣教師が停車場まで車で連れて行ってくれました。その時、何を思ったのか、彼はバス停の反対側の道路に面したタクシー会社の方に行き、タクシー運転手と話し始めました。そして、「バスよりタクシーの方が値段は安い」と、信じられないようなことを言うのです。そんなことがあるのだろうかと私は不思議に思いました。彼の説明では、一台のタクシーに何人かで相乗りするので安くなるとのことでした。値段は、わずか一五〇元だと言うのです。その代り、四人なりが揃うまで待つのかと思いきや、そうではありません。発車時刻が決まっており、時間になれば、たとえ一人でも出発すると言うのです。今回の場合は、私を含めて三人が相乗り客でしたが、他に少なくとも二人は乗れる大型車でありました。そして、埔里市内から高速道路に入り、約一時間走り、台中市内に入り、目的地の台中駅へ無事に到着しました。そして、そこから、一〇分ほどの台湾教区事務所へ通常のタクシーで行きましたが、その値段が一一〇元でした。ですから、いかに相乗りタクシーが安いかがわかります。私は台湾に一七回来訪しているのですが、このような制度があるとは全く知りませんでした。日本では、あり得ないことです。しかし、台湾では、違法ではなく、公共バス停の向かい側に、れっきとした事務所を構え、タクシーが並び、相乗り客を乗せて堂々と営業しているのです。この経験を通して、少なくとも、二つのことを考えさせられました。第一は、何度台湾に来ていても、実際にそこに住んだ人でなければ分からないことがあるということです。旅行者と居住者とでは情報量が全く違います。第二は、それぞれの国には、他国にはない気のきいた便利な制度があるということです。つまり、何事も自分の国が最高だと言うようなことは決してありません。新約聖書のコリント人への第一の手紙一三章四節には、「愛は寛容であり、愛は情深い。また、ねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない」と私たちを戒めています。
写真説明:台湾台中市にある台湾教区事務所(左)と台中教会(右)
2011年12月8日 21時15分00秒 (Thu)
中国の大学生
私は二〇一一年に中国の山東省を二度目に訪れて確信を抱いたことは、大学生たちが非常に純朴であるということです。七泊八日の出張で、煙台、威海、青島、濰坊、淄博、済南、泰安、天津、北京と九都市を巡回して、多くの大学生に接して来ました。その何れの場所でも感じたことは、少なくとも私が会った男女大学生たちはいずれも世間ずれしていないということです。別な表現をすれば、「すれていない」「ひねくれていない」のです。なぜそのように感じたかと言えば、それは外国人に対して親切であり、政治や宗教を話題にしても偏見を持たず、素直に話を聞くという態度があるからです。金曜日の夕方に、私たちの主催する集会に集まった大学生を中心とした会衆に話をしましたが、彼らの熱心な眼差しと新しいことを学ぼうとする姿勢には感心しました。私は中国語ができませんので、英語で話をしたのですが、その通訳は英語専攻の女子大生がしてくれました。学生たちとの対話で、共産主義を信じているかどうかを質問しましたが、現在の学生たちはそれを真剣には捉えていないようです。従って、キリスト教、聖書の話を真面目に聞いてくれるのです。そればかりではなく、むしろ積極的に、信仰を受け入れようとする姿勢があるのです。また、初対面の私に対して、大変親しげに接触して来るのです。このような姿は、同じアジアでも日本や韓国では余り見られない光景です。特に、日本語を専攻しているという男子学生は、「あなたに会えて嬉しいです」と日本語で話し掛け、礼儀正しく振舞ったのには感激しました。また他の日本語専攻の女学生たちは、一緒に写真を撮りたいとカメラの前に立ちました。中国に長く住んでいる韓国の友人が言いました、「学生たちの心が純真です」と。新約聖書のピリピ人への手紙二章一五節には、「それは、あなたがたが責められるところのない純真な者となり、曲った邪悪な時代のただ中にあって、傷のない神の子となるためである。あなたがたは、いのちの言葉を堅く持って、彼らの間で星のようにこの世に輝いている」とあります。
2011年12月2日 15時42分00秒 (Fri)
超デラックス教会堂
ソウル市内の清涼里(チャンヤンリ)に新しい教会ができたということで、その献堂式に連れて行ってもらいました。その場所に到着して驚愕しました。その教会堂の外観が余りにもデラックスだったからです。外壁のほとんどがガラス張り、そのガラスに周囲の建物が映っているのです。地下一階、地上六階建の近代的ビルの最上階にさらに円形の塔があり、その先端に十字架が掲げられています。これまで、私たちの教派内でこのような近代的教会を世界中で見たことがありません。しかも、この教会の隣には、清涼里警察署の広い駐車場と七階建ての建物があります。そして、警察署の入り口には、一人の警官が踏み台の上に立って始終警戒をしているのです。警察署に来る人々は坂道を上って教会の前を通るようになっていますので、その警官はあたかも教会への来訪者を迎えているようなのです。つまり、保護天使ならざる見張りの警官が教会を守ってくれているというわけです。このような恵まれた立地条件にある教会も珍しいと思います。
もっと驚いたのは、礼拝堂に入ってからでした。通常の礼拝堂とは全く違い、劇場かホールのような会場です。約五百席あると思われる座席は伝統的なベンチ形式ではなく、一人掛けの立派なものです。天井は高く、舞台が広く、コンサートができるようになっています。舞台を仕切る幕は、通常のように左右にあるのではなく、天井に吊るし揚げられており、必要な時には自動的に降りて来るようになっていました。この広い会場も当日は式典への出席者で溢れるほどでした。
この教会には約二百人の信徒が集うと聞きましたが、このような立派な会堂を建設するからには各自が犠牲的な献金をしたに違いありません。教会の近隣の住民はもとより、公共機関や会社で働く人々は、自分たちの近くに完成したこの教会を誇りにしていると思います。
旧約聖書の歴代志七章二節に、神殿が建設された時の記録が次のようにあります。「主の栄光が主の宮に満ちたので、祭司たちは主の宮に、はいることができなかった。」
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プロフィール

- 性別
- 男
- 現住所
- 愛媛県今治市波方町郷乙404₋32
- 職業
- 牧師・宣教師
- 自己紹介
- ●新名(しんみょう) 忠臣(ただおみ)
●実践神学博士(米国アンドリューズ大学神学院)、元親業インストラクター
●札幌、小樽、苫小牧、仙台、東京・天沼で牧師を歴任。
●セブンスデー・アドベンチスト教団北海道教区長、青年部長、コミュニケーション部長、宗教自由部長、ラジオ牧師、総務局長等を歴任。
●宣教師としてシンガポールと韓国に在住し、副総務、コミュニケーション部、宗教自由部、出版部、ラジオ・テレ部等の部長としてアジア太平洋地域を巡回指導。
●最近まで、北アジア太平洋支部宣教部副部長。
●著書『夫と妻のコミュニケーション』(キリスト新聞社)『親と子のコミュニケーション』(キリスト新聞社)『わが青春は主のために』(三五堂)『暮らしの中のキリスト教』(新教出版社)『地球家族と聖書の言葉』(福音社)等。
- Self Introduction in English
- Full Name: Tadaomi Shinmyo
Sex: Male
Nationality: Japan
Citizenship: Japan
Education:
●B.A. in Theology in 1966 (Japan Missionary College)
●M.A. in Philosophy and Religion in 1972 (Philippine Union College Graduate School)
●Ordination: March 1973
●Doctor of Ministry in 1987 (Theological Seminary of Andrews University in USA)
Vocation:
●Pastor of the Japan Union Conference since 1966.
●Departmental Director of the Japan Union Conference for over 14 years.
●Radio Speaker and Japan Union Conference Secretary for a while.
●Missionary assigned to Departmental Director of Communication, Religious Liberty, Publishing Ministries, TV & Shortwave Radio Ministries, and Associate Secretary to Asia Pacific Division based in Singapore and Northern Asia-Pacific Division based in Korea for all together 9 years and 7 months.
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