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ドラえもん のび太の  ベートーヴェン詣で

ベートーヴェンとドラえもん

今年2020年は ベートーヴェンの生誕250年の年です。
クラシック音楽関係の方なら恐らく殆どの方がご存じでしょうが、
一般の方は あまりご存じない様です。
NHKテレビでは ベートーヴェン関連の番組も放送される様ですが
私の知る限り 民放テレビでは殆ど取り上げていませんね。

個人的には この時期に誰かにドラえもんがベートーヴェンに会に行く話を
作って欲しいのですが、

実現しそうにないので、勝手にここで 妄想する事にしようと思います。

例えば こんな話

ドラえもん のび太の ベートーヴェン詣で(参り)
のび太「ドラえもん 音楽の宿題が出たんだ、
ベートーヴェンはなぜ耳が聞こえなく
なったのか調べて来いってさ。助けてよ」
ドラえもん「だったら 図書館にでも行って 自分で調べれば良いじゃないか」
のび太「そんな事したって 分からないよ。どうしたらいいの」
ドラえもん「しょうがないなあ それじゃあ 実際に本人に会って確かめれば良い」
のび太「ええっ! どうやって会うの」
ドラえもん「タイムマシンを使うのさ」
のび太「そうか その手があったか」

タイムマシンで二人は過去へ向かう。

17701216日 ボン
  洗礼を受けるベートーヴェンを見る。
ドラえもん「キリスト教では ああやって洗礼を受けるんだ」

1776年 父親にスパルタ教育を受けるベートーヴェン
ドラえもん「厳しいおとうさんだな、のび太君のお母さんの方がまだましだよ」

1787年 ブロイニング家に頻繁に出入りするベートーヴェン
この頃ドラえもんと のび太は ベートーヴェンの前に現れ
ロールヒェン(エレオノーレ)が好きなら告白するように促すが、
あえなく失敗。
落ち込むベートーヴェン。
ドラえもん 「それなら モーツアルトに会いに行こう」
ベートーヴェン「えっ モーツアルト先生に うれしいなあ 
 連れてってくれるの?」

ドラえもん「そうだよ モーツアルトの前で弾く 自信作を何か用意したら良い」
ベートーヴェン「ようし ちょっと待っててね」
そして ドラえもん のび太 ベートーヴェンの3人は ウィーンへ向かう
「タケコプター」か「どこでもドア」を使ってボンへ行った。

ウィーンに到着し モーツアルトの住んでいる部屋の前にたどり着くが 
中に入れてくれないので。
通り抜けフープを使って入り込む。
モーツアルト「な 何だ 君たちは どこから入ってきた」
のび太「この ベートーヴェンさんが 自作曲を聴いて欲しいのだそうです」
モーツアルト「そうか じゃあ弾いてみたまえ」
のび太「あれって チェンバロじゃないの ピアノは?」
ドラえもん「この時代、ピアノはまだ発展の途中で、
 チェンバロと共存していたんだ」

ベートーヴェンは自信作を弾き終わるが
モーツアルトはあまり関心を示さない。
のび太「モーツアルト先生どうなんですか?」
モーツアルト「なかなかよくできているし 良く勉強している事もわかる。
 しかし 何と言うか それだけなんだよなあ」
ベートーヴェン「分かりました それだったら」
そう言うと そばにあった作曲中の「ドン・ジョバン二」の楽譜から
 1枚取り出し それをもとに 即興演奏を始めた。弾き終わると
モーツアルト「素晴らしい、君の将来が楽しみだ」と言った。
ベートーヴェン「ありがとう ドラえもん君 のび太君 君たちのおかげだ」

ドラえもん「今度は あの 有名な交響曲『運命』の初演に行ってみよう」

18081222
ドラえもんとのび太が演奏会の開演前にベートーヴェンを訪れる。
ベートーヴェン「やあ君たちか、随分久しぶりだね、あの時はどうもありがとう。
失恋した僕のために モーツアルト先生のところへ 連れて行ってくれたね。
おかげであの後僕は立ち直り その後も元気で 
作曲活動を続けることができているのだよ。

ぜひ今日のコンサートを聴いてくれたまえ」
ドラえもん「この頃は音楽専用ホールはまだ殆どなかったから
オーケストラ曲も貴族の邸宅の一室等を使って演奏していたんだ。
だから オーケストラの人数も今より少なかったんだよ。」
演奏が始まる
のび太「ベートーベンは何をしているの 棒を床について 
拍子をとっているだけじゃない」

ドラえもん「そうなんだ。この頃はまだ ああやって指揮をしていたんだ。
指揮棒を上にもって指揮するのは ウェーバーからだと言われているんだ。」
のび太「へえ そうなんだ 変われば変わるもんだねえ」
ドラえもん「フランスのリュリと言う作曲家は指揮棒で自分の足を突き刺し
 それが原因で破傷風になり 亡くなったと言われている」
のび太「ははは 間抜けだねえ!
そうだそのリュリの所へ行って助けてあげようよ!」

ドラえもん「だめだよ そんな事しちゃ歴史が変わってしまう。」
演奏会が終わって
のび太「ああ楽しかった。現代より演奏会の時間が長いけど 結構気に入ったよ」
ドラえもん「うそだ 殆ど寝てたくせに」
ベートーヴェン「ありがとう 君たち また来てくれ給え、待っているよ」
そして ドラえもん と のび太は タイムマシンで現代へ帰る。

のび太「面白かった 同じクラシック音楽でも 今と昔じゃ違う事も多いんだね」
ドラえもん「そう、実際に体験してみて 分かる事も多いでしょう」
のび太「さあこれで 宿題が書けるぞ えーと あっ しまった」
ドラえもん「どうしたの」
のび太「あまり面白すぎて、ベートーヴェンの耳の事をよく観察してなかった」
ドラえもん「そうだ すっかり忘れてた」
のび太「でも ベートーヴェンは 耳が不自由な感じはしなかったね」
ドラえもん「じゃあ30歳頃から 聞こえなくなったと言われているのは 
間違いなのかな?」

のび太「もう一回行こうよ、今度はベートーヴェンが 
もっと年を取ってからの時代に」

ドラえもん「よし そうしよう」
その時 静香ちゃんが訪ねて来る。
静香「まあ本当、もう一回ベートーヴェンに会いに行くなら 私も連れてって。
  そうだ 私のバイオリンを聴いてもらおう。」
のび太とドラえもん「えーっ」
静香「うちへ行ってバイオリンを取って来るから ちょっと待ってて」
のび太「どうしよう あのバイオリンを聴いたら ベートーヴェンが何て言うか」
ドラえもん「しょうがない 連れて行ってあげよう それに 女の子が一緒の方が 
周りの人たちが親切にしてくれるかも知れないし」

3人は タイムマシンに乗って再びベートーヴェンの時代へ

ドラえもん「さあ ここが1823年のウイーンだ。第九の初演の一年前位だよ」
静香「あれ あの人 見た事ある気がする… そうだ」
(駆け寄って)
「もしかしたら あなたはカール・チェルニー先生ではありませんか?」

チェルニー「いかにも!お嬢さんは 私の事をご存じなのですか?
 私もそんなに有名になったかな?」

静香「ええ 存じてます ピアノのための練習曲を
  たくさん書いていらっしゃいますよね」

チェルニー「ほう そこまでご存じとは! これは身に余る光栄ですな」
静香「でも ピアノを勉強している私の友達が 
 曲はあんまり面白くないっていつも漏らしてるの」 

チェルニー「これは手厳しい、ひょっとしてお嬢さんのお父様は 
 高名な批評家かな?」

ドラえもん「静香ちゃんだめだよ そんな事言っちゃあ
のび太「ははは ところで ご一緒のこの少年は誰ですか」
チェルニー「この子かい?この子はフランツ・リストと
 言ってハンガリー出身のピアニストさ 
まだ始めたばかりだが 作曲もできる」
静香 ドラえもん 「フランツ・リスト!」
のび太「フランツ・リスト って誰?」
ドラえもん「有名なピアニストだよ 
  作曲家としても有名で今でも名前が残っている」

チェルニー「実はこの子をベートーヴェン先生に引き合わせたいのだが、
何せ先生は『天才』と呼ばれる人が大嫌いで なかなか会ってくれないのだよ。
本当に才能があるのになあ」
ドラえもん「それじゃあ 私たちが頼んであげましょう!」
チェルニー「ええっ 君たちがかい 先生と知り合いなのかい?」
のび太「実は 僕たちはベートーヴェン先生が 
 ボンでブロイニング家に出入りしている頃からの
知り合いなんですよ」
チェルニー「本当かい そんなに昔から!でも変だな 君たちは随分若く見える」
のび太「それは タイムマシンを使って…」
ドラえもん「ああ そうじゃなくて 私たちは ジパングから来たのです」
チェルニー「ジパングって あの黄金の国かい?」
ドラえもん「そうです 私たちの国では最近若返りの薬が開発されまして」
チェルニー「そうか 黄金の国ならそれくらいの事はできるのかも知れないな」
ドラえもん「では一緒に ベートーヴェン先生の所へ行きましょう」

ベートーヴェンの部屋の前
チェルニー「ベートーヴェン先生 私です チェルニーです」
ベートーヴェン「また君か 天才小僧なんぞには会わないと言っただろう。
 帰り給え」

のび太「ベートーヴェン先生 僕ですのび太です」
ベートーヴェン「えっ のび太って あののび太君かい?」
のび太「そうです ドラえもんも一緒です」
ベートーヴェン「懐かしいな よし 今開けてあげよう」
 ベートーヴェンはドアを開ける
ベートーヴェン「久しぶりだね あれから15年くらいたつかな。
あれ ご一緒のお嬢さんは誰だい?」
静香「私 源 静香って言います。
 先生に私のバイオリン演奏を聴いていただきたくて来ました」

ベートーヴェン「よし分かった 後で聞いてあげよう」
ドラえもん「ベートーヴェン先生 チェルニーさんのお願いをきいて頂けませんか」
ベートーヴェン「うーん そうだな 君たちの希望なら聴いてあげよう」
リストは子供とは思えないテクニックで得意曲を弾いた。
ベートーヴェンが感心していると。
リスト「今度は ベートーヴェン先生の曲を弾いても良いですか?」
ベートーヴェン「良いよ 弾いてごらん」
そして リストが弾き終わると
ベートーヴェン「素晴らしい 実に見事だ 
 君は確かに多くの人を幸せにする力がある」

と言ってリストにキスをした。
そして ベートーヴェンの対応に満足したチェルニーとリストは帰って行った。
さて次は 静香ちゃんの番である
ベートーヴェン「さてと 次は君だ 静香ちゃんて言ったね  
  何を弾いてくれるのかな?」

静香「べ―トーヴェン先生が作ったロマンスを弾きます」
と言って弾き始めるが、あまりにひどい音なので
ベートーヴェンは 茫然自失状態となる。
静香「べ―トーヴェン先生 どうなさったの?」
ベートーヴェン「い いや あまりにも衝撃的な演奏だったのでね、 
 何と言って良いやら」

静香「まあ!気に入って下さったのですね うれしい! 明日学校で自慢します」
ベートーヴェン「あ ああ 是非そうしなさい」
この言葉を聞いたのび太とドラえもんはベートーヴェンにお礼を言い
再会を約束して別れを告げた。

のび太「それにしても 伝記にはベートーヴェンって『我慢強かった』って
書いてあったけど 
本当に色んな事に 我慢強かったんだね!」
ドラえもん「しっ 黙って 静香ちゃんに聞こえちゃうよ」
のび太「しまった 静香ちゃん 聞こえてた?」
静香「えっ ああ 何か言った?」
のび太「何か考えていたの」
静香「うん さっきリストのピアノ演奏を聴いてなんか変だと思ったんだけど、
   どうも半音低く調律してあるみたいなの」
のび太「静香ちゃんって 絶対音感があるの?」
ドラえもん「それは違うよ 19世紀頃は現代より半音位低く調律していたんだ」
  この頃から だんだんホールは大きくなり、オーケストラの人数も増え始めた。
  と同時に 聴衆は派手で大きな音を求めるようになったので、
   弦楽器やピアノの弦を強く張るようになったんだよ。
   強く張ると 高い音になるのが ピッチが上がった原因さ」
静香「まあ そうだったの知らかったわ」
(ここら辺は 一般の人や 小学生には分からないかな?)
ドラえもん「じゃあこれから第九の初演を聴きに行こう。
記録では ベートーヴェンは聴衆の拍手が聞こえなかったそうだ。」

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ドラえもん「さあ もうすぐ第九の初演が始まるぞ」
ベートーヴェン「やあ 君たちか やっぱり来てくれたんだね。
  これから 合唱付きの大交響曲を演奏する 自信作だから 
  是非最後まで聞いてくれ給え」

のび太「それにしても 交響曲に合唱を加えるなんて すごいアイデアですね  
  画期的だ!」

ベートーヴェン「えっ 画商がなんだって?」
のび太 少し大きな声でゆっくりめに「合唱付きの交響曲が素晴らしい 
 と言ったんですよ!」

ベートーヴェン「そうかそうか どうもありがとう」
静香「私も楽しみにしていますわ」
ベートーヴェン「えっ 何が染みてるって?」
静香「違います『楽しみ』って言ったんです」
ベートーヴェン (頭を掻きながら 大きめの声で) 
  「ああ もちろん 楽しんでくれ」

のび太「ベートーヴェンさん 何だか随分言葉が聞き取りにくそうだったね」
ドラえもん「この一年の間に 一体何があったんだろう?」

全曲の演奏が終わると盛大な拍手が起こるが、ベートーヴェンは気づかず、
見かねたアルト歌手が ベートーヴェンを聴衆に向けた。
ドラえもん「今のは史実として伝わっている通りだ。
 やっぱり相当難聴が進んでいるみたいだな 
それにしても 原因は何だろう?」
 3人は ホールを出る
静香「あ あれはチェルニーさんよ あたし訊いてみる」
(近づいて)チェルニーさんお久しぶりです」
チェルニー「おお君かい また会えるとは光栄だ。
 ベートーヴェン先生の新作の合唱付き大交響曲は 
如何でしたかな?」
静香「とても素晴らしかったわ!この交響曲は世界的な名曲として
 今後何百年も演奏され続けるでしょう」
チェルニー「そう言ってもらえると嬉しいな、やはり君は批評家になると良い」
静香「ところでチェルニーさん、ベートーヴェン先生は以前から
難聴だったみたいですけど、

いつ頃から こんなにひどくなったかご存じですか?」
チェルニー「1年くらい前からだと思うんだけどなあ」
静香「それで原因は?お医者様に見せたのですか」
チェルニー「ああ見せたよ。しかし 医者も原因は良く分からないと言っていた。
ただ 大きな音、強い音、汚い音 等を聞き続けると 
 こうなるかも知れないのだそうだ。
 
それは 精神的な面も考えなければいけないって事ですよ」
静香「不快な音を聴くのが 良くないって事ですか」
ドラえもん「ひょっとすると あの時 静香ちゃんのバイオリンを聴いたのが原因?」
のび太「そんな まさか ベートーヴェンの耳が悪くなったのは 
静香ちゃんのバイオリンを
聴いたせいだ なんて 学校で発表できないよ」
ドラえもん「いいじゃないか また図書館へ行って調べなよ。
 静香ちゃんの事は発表しなくて良いさ」

のび太「そんな だって第一 真実はどう伝えるの?」
ドラえもん「気にする事はないよ 人間なんて 実際に体験した人が語る真実より 
有名人が推測で書いた本の内容の方を 信じてしまいがちなのさ」

終わり

あとがき
如何ですか? こんな話 落ちはまあまあうまくいったと思います。
「絶対音感」最近よく耳にする言葉ですが 世間では 今だに大変誤解が多く
正しい定義を知っている人は 殆どいません。
ですので ここら辺のくだりは書かない方がよかったかも知れません。

また ブロイニング家の話では
ドラえもんが 四次元ポケットから道具を色々出す事によって、
ベートーヴェンの恋を手助けする。

これが本領発揮で面白いのでしょうが、その様子の描写を 
うまく思いつきませんでした。


ベートーヴェンの難聴が悪化した原因は ジャイアンのリサイタルを
無理やり聞かされたからだ とした方が納得できると思いますが、
これだと当たり前すぎるので、
静香ちゃんのバイオリンが原因だとしました。
この方が面白いと思います。

小学館やテレビ朝日さんにお願いするのは 無理だと思いますので、
同人誌関係の方の誰かが 漫画化 あるいは アニメ化して下さらないかと 
期待しています。

その時は 静香ちゃんの入浴シーンも必ずどこかに入れてね!

興味のある人は私に連絡下さい。

七田英明

2020年 12月16日
ベートーヴェンの誕生日!

 
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