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部長の部屋

2012年12月14日 11時05分42秒 (Fri)

其の拾弐

其の拾弐画像 ご無沙汰ですね。いや、本当に。
部長業務を怠っておりました。
それにしても、年末ですね。
去年は野末陳平先生を校内にお招きして、忘年会などやりましたが、今年はどうなることやら。今年は文化祭で畏れ多くもこの海原亭創雲、300人近く入る講堂に高座を設け落語をやる、なんてことをやりましたがその時にも野末先生からは沢山応援のメッセージを頂いて、感謝感謝です。
我が部の重要なイベントのほとんどに野末陳平先生がいらっしゃる、という具合になっていくと、俗な発想ですが「箔がつく」というものですなァ。我が部の野望はもっとふくらみ、落研の世界に旋風を巻き起こす勢いでやっていきましょう。
私もなんだかんだで、あともう一年部長をやったら二代目海原亭創太に引き継ぎを、と考えておりますから、石原閣下ではありませんが「最後のご奉公」をしていきたいと思います。

さて、今回は漫画の紹介をしたいと思います。
落語をテーマにした漫画なんですがね、これが本当に面白い。
絵も僕の好みですし、ストーリーにもぐっと引き込まれる。そして既刊数がまだ3冊と、これから読みたくなった人にもお財布の負担がそれほどでもないところが魅力。
タイトルはずばり「昭和元禄落語心中」。
作者の雲田はるこ先生は、少女漫画のいわゆるBL(ミもフタもない言い方をすれば美少年同士の同性愛ジャンル)ではなかなか有名だそうで、私は結構抵抗があったのですが(いやね、男子校の生徒がそれをおおっぴらに支持しだしたら世間的にいろいろと波紋を起こしそうじゃないですか、いろんな意味でさァ!)、そんな偏見は捨てちまいましょう。
ふと書店で買ってきてみて読み出したら止まらないのです。
出てくる噺家が全員いい男揃いで色っぽくてかっこ良くて(だからそういうんじゃないですよ!男でもイーストウッド主演の西部劇とか見るとなんかグッとくることあるでしょ!)魅力的なキャラクターに仕上がっておりまして。それぞれにモデルとなった噺家が何となく予想されるところも楽しみなところです。

私が一言でこの漫画のあらすじを紹介するなら「立川談志が1970年代に夭逝した代わりに、圓生がうんと長生きしていたら、平成の落語界はどうなっていたか…」という話になりましょうか。
無論これはフィクションですから、登場人物の名前も違いますし、おそらく圓生をモデルにしているであろう「有楽亭八雲」という架空の大名人は談志をモデルにしているであろう「有楽亭助六」と同じ門下の同輩だったり、物語のなかでの「八雲」という大名跡は「小さん」を意味しているのかと思わせるような描写があったりと、実際とは違うところもありますが、細かいところを取り除くとやはりそういう解釈もアリなのでは、と思っています。
さて、この漫画の中では落語という娯楽は徐々に衰退を続けていて、その中で唯一八代目有楽亭八雲という一匹狼の大名人が生ける伝説として業界を支えている状況です。タイトルにもある通りこの噺家は自分の代限りで落語とともに美しく「心中」する腹づもりなわけです。
今ある「笑点」とか「落語SWA」のようなものは産まれず「伝統芸能としての落語」のみが残っている、そんな中で出所したてのチンピラが八雲のところに転がり込んで無理に弟子入りするところから始まります。チンピラが落語をやるという発想はドラマの『タイガー&ドラゴン』に似ていますね。
どうしてこの世界の落語はそんなかたちになっていったのでしょうか。作者はそれを「異端児の改革が無かったから」ということにしています。
「TBS落語研究会」はあっても「笑点」は無い。
物語では「落語とは大衆と共にあるべき」という信念を持って夭折した名人の助六(談志役)と「江戸の脆くも美しい空気を届けられなくなったらもはや落語ではない」とし、日々変わりゆく東京や日本に一種の諦観を持って生きる八雲(圓生役)の哲学が交叉していきます。
落語に必要なのは前者でしょうか、後者でしょうか。
作者はその答えを八雲に「(死んだ助六と約束した)『二人で落語の生き延びる道を作ろう』ってね」「どっちが一人欠けたってできねぇことなんだ」という台詞を言わせることで提示します。
当たり前のことですし、なんだか毎度の記事で同じような事を繰り返しているようではありますが、でも落語の醍醐味はその両方が成立するところにある、ということは私は大事なことだと思っています。
落語評論で有名な広瀬和夫氏もよくそんな記事を書かれ、そしてよく談志の偉大さを強調しているように思います。
さて、いきなり物語の扱っている大きなテーマに触れてしまったので、もう書く事が無くなってしまいました。尻切れとんぼで申し訳ないがあとの楽しみは本編を購入していただいて、ご自分で見つけてください。私は、昭和レトロ、大正ロマンな感じの背景とか、寄席小屋の雰囲気が良く描けていると思います!
次巻はいつ発売なのか、待ち遠しい限りです…。

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