プロローグ~始まりのとき・前編~
2010年8月12日 21時28分30秒 (Thu)
主人公・ロウ

サブキャラ・ラーク

プロローグ~始まりのとき・前編~
陽暦2898年 6ヶ大陸第3地 アトワライト帝国。
晴天冴え渡る春の昼下がり、オレは王都からの自分の住む村へと街道をひた走っていた。
街道はきれいに整備され走るのには最適だった。
すれ違う人の間をすり抜け爽快に走り続けた。
家のある村まではのんびり歩いて3時間ほどで着くのだが、今は少しでも早く村に戻りたかったのだ。
うれしい報告があった。その事を親友にいち早く伝えたかった。誰よりも一番に。
オレ、ロウェメル・ウィスタンテ11歳。平穏な田舎で生まれ育った普通の子供だった。
ついさっきまでは。
この世界には大きな6つの大陸がある。その各大陸は大陸ごとに守護者”ガーディアン”によって総統されている。つまり、彼らが事実上の国王の立場にあるのだ。


この守護者は適格者が神をその身に降ろし、神格化した者が就く事になっている。
絶大な力を持つ彼らの神の力を邪な方向に使わせない為、監視の意も含めて。
この守護者は完全に生まれついての資質で、いわば一般人とは違う人種のようなものだという。
何十万人に一人のこの資質を潜在している者をいち早く見つけるために一定の年齢になると王都で順次検査を受けさせられるのだ。
そして――――
―――そして今日その試験を受けた一人の少年が街道を翔けていた――
琥珀色の髪を揺らし、息を荒くしてようやく”あいつ”のいる所に到着した。
いつものこの場所。
丘の上にあるこの村で一番眺めのいい所。
切り立った崖の先端、世界の向こう側が見えているような錯覚を覚えるこの場所で。
「ラーク!」
いつもの場所に在るその背中に荒い息を整えることもせず、オレはありったけの声でその名前を呼んだ。
振り向く。オレよりも1つ年下の親友。
漆黒の短髪を風になびかせ、爽やかな笑顔でオレの目を見つめる。
オレはその笑顔が好きだ。
「いい知らせだラーク!オレは将来の守護者だ、適格者だ!」
毎月行われている検査の順番が、今日オレにもやってきたのだ。
そしてその結果が驚くことに適正反応が出た。
「おめでとう、夢が現実になったんだねロウ」
「おう!ラークに一番に教えたくてな」
オレの夢、英雄のように強くなって世界中旅をして回りたい。
守護者といったら英雄の中の英雄だから。
強く、正しく、神々しい威厳。
男じゃなくても一度は憧れる存在だ。
「それじゃあこれからは王都で修行に励むの?
ロウがいなくなると少し寂しくなる」

「なんだ少しだけかよ。冷たいやつだなぁ」
「うん、あんまり後ろ髪を引っ張るような事をいったら王都に行くのを躊躇うんじゃないかと思って」
「躊躇うかよ、オレは一度決めた事を易々とやめたりはしないぜ?」
「しってる」
「それに王都に行くなんて一言も言ってないだろ。
オレは約束も絶対守る男だぜ」
そこまで言って一息おく。
何度も交わしたラークとの約束を思い出す。
「ここを離れるときはラークも一緒につれてくってな。
だからオレはまだ村にいる」
そういう選択肢もある。
なにも指導者の資質が認められたからって必ず王都で修行しなきゃならないわけじゃない。
強制は人格を歪ませる要因になるから、なんて王都でも説明を受けたのだから。
顔を見なくても分かる。
「ラーク」
すぐ隣に立つラークが。
「ばか」
オレの呼びかけに返す言葉の意味。
「は?」
「ばーか、そんな事で王都に行かないなら約束なんてしなかった」
「うわ、きずついた」
傷ついた。言葉の上では、な。
でも、長い付き合いだからわかる。これはラークの優しさだって。
「この景色の向こう側、一緒に見る日。オレ楽しみにしてるんだぜ」
”行かない”オレの選択への安堵と謝罪なのだと。
ラークと肩を並べ、春の風を受けながら遠くを見やる。
この絶壁の上から見える景色はどこまでも果てなく見えて、ガキだったオレは目に収まりきらないこの世界をラークと共に見て回る将来に思いを馳せていた。
疑うことなく。
明るい未来を見ていた。
この世界にある大きな6つの大陸はそれぞれ守護者によって総統され、100年に亘る長い平和が続いていた。
それは各守護者達が和解し、条約を結んでいるからで、覆される事などなかったからだ。
そう、あの日までは……
プロローグ~始まりのとき・後編~へつづく

サブキャラ・ラーク

プロローグ~始まりのとき・前編~
陽暦2898年 6ヶ大陸第3地 アトワライト帝国。
晴天冴え渡る春の昼下がり、オレは王都からの自分の住む村へと街道をひた走っていた。
街道はきれいに整備され走るのには最適だった。
すれ違う人の間をすり抜け爽快に走り続けた。
家のある村まではのんびり歩いて3時間ほどで着くのだが、今は少しでも早く村に戻りたかったのだ。
うれしい報告があった。その事を親友にいち早く伝えたかった。誰よりも一番に。
オレ、ロウェメル・ウィスタンテ11歳。平穏な田舎で生まれ育った普通の子供だった。
ついさっきまでは。
この世界には大きな6つの大陸がある。その各大陸は大陸ごとに守護者”ガーディアン”によって総統されている。つまり、彼らが事実上の国王の立場にあるのだ。


この守護者は適格者が神をその身に降ろし、神格化した者が就く事になっている。
絶大な力を持つ彼らの神の力を邪な方向に使わせない為、監視の意も含めて。
この守護者は完全に生まれついての資質で、いわば一般人とは違う人種のようなものだという。
何十万人に一人のこの資質を潜在している者をいち早く見つけるために一定の年齢になると王都で順次検査を受けさせられるのだ。
そして――――
―――そして今日その試験を受けた一人の少年が街道を翔けていた――
琥珀色の髪を揺らし、息を荒くしてようやく”あいつ”のいる所に到着した。
いつものこの場所。
丘の上にあるこの村で一番眺めのいい所。
切り立った崖の先端、世界の向こう側が見えているような錯覚を覚えるこの場所で。
「ラーク!」
いつもの場所に在るその背中に荒い息を整えることもせず、オレはありったけの声でその名前を呼んだ。
振り向く。オレよりも1つ年下の親友。
漆黒の短髪を風になびかせ、爽やかな笑顔でオレの目を見つめる。
オレはその笑顔が好きだ。
「いい知らせだラーク!オレは将来の守護者だ、適格者だ!」
毎月行われている検査の順番が、今日オレにもやってきたのだ。
そしてその結果が驚くことに適正反応が出た。
「おめでとう、夢が現実になったんだねロウ」
「おう!ラークに一番に教えたくてな」
オレの夢、英雄のように強くなって世界中旅をして回りたい。
守護者といったら英雄の中の英雄だから。
強く、正しく、神々しい威厳。
男じゃなくても一度は憧れる存在だ。
「それじゃあこれからは王都で修行に励むの?
ロウがいなくなると少し寂しくなる」
「なんだ少しだけかよ。冷たいやつだなぁ」
「うん、あんまり後ろ髪を引っ張るような事をいったら王都に行くのを躊躇うんじゃないかと思って」
「躊躇うかよ、オレは一度決めた事を易々とやめたりはしないぜ?」
「しってる」
「それに王都に行くなんて一言も言ってないだろ。
オレは約束も絶対守る男だぜ」
そこまで言って一息おく。
何度も交わしたラークとの約束を思い出す。
「ここを離れるときはラークも一緒につれてくってな。
だからオレはまだ村にいる」
そういう選択肢もある。
なにも指導者の資質が認められたからって必ず王都で修行しなきゃならないわけじゃない。
強制は人格を歪ませる要因になるから、なんて王都でも説明を受けたのだから。
顔を見なくても分かる。
「ラーク」
すぐ隣に立つラークが。
「ばか」
オレの呼びかけに返す言葉の意味。
「は?」
「ばーか、そんな事で王都に行かないなら約束なんてしなかった」
「うわ、きずついた」
傷ついた。言葉の上では、な。
でも、長い付き合いだからわかる。これはラークの優しさだって。
「この景色の向こう側、一緒に見る日。オレ楽しみにしてるんだぜ」
”行かない”オレの選択への安堵と謝罪なのだと。
ラークと肩を並べ、春の風を受けながら遠くを見やる。
この絶壁の上から見える景色はどこまでも果てなく見えて、ガキだったオレは目に収まりきらないこの世界をラークと共に見て回る将来に思いを馳せていた。
疑うことなく。
明るい未来を見ていた。
この世界にある大きな6つの大陸はそれぞれ守護者によって総統され、100年に亘る長い平和が続いていた。
それは各守護者達が和解し、条約を結んでいるからで、覆される事などなかったからだ。
そう、あの日までは……
プロローグ~始まりのとき・後編~へつづく
この記事にコメントする
最近の記事一覧
カテゴリー
アーカイブ
2014年
2013年
- アクセス数

- ページビュー数

プロフィール
- 管理人です、まずはごあいさつ。
- はじめまして、こんにちは。
管理人のカンザキです。
前のHP運営があんまりにもしんどいものなんでこっちに移転しました。
内容は
アニメ・マンガ・ゲームの二次創作イラスト&小説
オリジナル小説&イラスト
自作フィギュア画像
なんかを載せていく予定です。
コメントなどお気軽にどうぞ~。
- 好きなマンガ
- とある科学の超電磁砲/CANAAN/喰霊・零/スレイヤーズ/クレイモア/けいおん!/フェアリーテイル/会長はメイド様/荒川アンダーザブリッジ/化物語/銀魂/夏目友人帳/逮捕しちゃうぞ/みなみけ/ロザリオとヴァンパイア/
- 好きなゲーム
- サモンナイト3/テレジア/トワイライトシンドロームDS/スターオーシャンシリーズ(トライエース好き)/ヴァルキリープロファイルシリーズ/テイルズシリーズ(藤島画)/悪魔城ドラキュラ・奪われた刻印/鑑識官/ペルソナ3/サクラ対戦シリーズ/ひつじ村DS/ルーンファクトリーシリーズ/ルミナスアークシリーズ/Fate/フェイバリット・ディア/
- 好きなキャラ
- ※ゲーム
アティ(サモンナイト3)
シャノア(悪魔城ドラキュラ・奪われた刻印)
桐条美鶴(ペルソナ3)
レナス・シルメリア・レザード(ヴァルキリープロファイル)
識子(シンプルシリーズ・THE鑑識官)
女主人公(フェイバリット・ディア)
※アニメ
御坂美琴(とある科学の超電磁砲)
戦場ヶ原(化物語)
カナン(CANAAN)
黄泉(喰霊・零)
憂(けいおん!)
裏モカ(ロザリオとヴァンパイア)
テレサ(クレイモア)
エルザ(フェアリーテイル)
レイコ(夏目友人帳) - 好きなアーティストとか
- ・水樹奈々!!声優ですけどね(^^;
ダントツ好きです!神です!私は信者です!!
・いきものがかり
・茅原実里 この人も声優 - 好きな傾向
- 怖い物好き、グロもOK(怖い話の範囲でね)
美人さんが大好き!
キレイなお姉さんは好きですか?
なにかのCMのフレーズでありましたね。
大好きですよ!
好きなキャラ見れば傾向が無差別に見えますが
こんな所に大半女性だという大雑把な傾向が見えましたね(笑)
男キャラはVPのレザード
アイツは最高です!!
変態が感染しそうなくらい濃いヤツでした。
携帯用QRコード