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二次イオン質量分析計(SIMS)

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■ 二次イオン質量分析(SIMS)

◇ 得られる情報と特徴
・微量元素の種類と量の情報が高感度で得られる
・深さ方向の元素の分布が得られる
・2次元(3次元)元素分布が得られる
・表面化学構造情報が得られる
・表面第1層の情報が得られる
・水素からウランまで全元素の分析ができる
・同位体分析ができる
・化合物の直接同定、分子量・重合度の決定ができる
・破壊分析である

◇適用材料
・半導体、金属、セラミックス、有機物などの真空中におけるものほとんどすべて
・通常数nmから数cm角程度の大きさに調整する
・試料表面は平坦が望ましい

◇測定条件
・高真空内に試料を置いて分析するのが一般的である

◇感度
・元素やマトリックスによって異なるが、100μmφ程度の領域を分析する場合、一般的にはppmからppbの感度が得られる。ただし分析領域が小さくなるにしたがって感度は低下する

◇実験の難易度
・一次イオン照射系および質量分析計の調整には経験が必要である。さらに調整済みの装置でも再現性のあるデータを得るためには経験が必要である。
・データの解釈には、マススペクトル分析ではスペクトルパターンの知識、深さ方向分析ではマトリックス効果の理解などが必要であり、経験が必要である。

◇市販部品
・高感度分析を目的とした専用装置が市販されている
・他の表面分析装置との複合装置も市販されている
・一次イオン源(照射系を含む)、質量分析計(主に四重極質量分析計や飛行時間型質量分析計)なども市販されている。ただし、部品を組み合わせてppmオーダー以上の高感度な装置を製作するのはかなり難しい。

◇他の元素分析法との比較
・オージェ電子分光法:感度はSIMSより低いが定量性にすぐれる。また最小面分解能も小さい
・RBS:感度はSIMSより低いが、非破壊であり、定量性に優れる

◇走査モードと投影モード
 走査モードでは、一次イオンビームを細束化して試料上を走査し、走査位置に対応する二次イオンを検出することによって二次イオン像を得る。一方、投影モードでは面内に一様に一次イオンビームを照射し、二次イオン光学系によって試料上での二次イオンの放出位置を検出器に投影することによって二次イオン像を得る。
モード 面内分解能の決定要因 分析時間 質量分析計の透過率
走査モード 一次イオンビーム径 面内分解能を小さくするにしたがって長くなる 面内分解能に依存しない
投影モード 二次イオン光学系の性能 面内分解能に依存しない 面内分解能を小さくするにしたがって下がる

◇質量分析計の特徴
  四重極 磁場型 飛行時間型
質量分解能 2M 10,000 10,000
質量範囲 <1000 <500 <10,000(∞)
透過率 0.5〜5% 〜30% 〜90%
全質量同時検出 不可 不可(ただしマッターフ型では可能) 可能

◇ ダイナミック-SIMS(D-SIMS)
 磁場型質量分析計と四重極質量分析計が多く用いられる。
 磁場型質量分析計と四重極質量分析計を比較すると、磁場型質量分析計は高い質量分解能が得られるため、後で述べる妨害イオンの除去が可能になるという点で優れている。一方、四重極質量分析計はコンパクトで装置を超高真空化するのに適しており、試料室内残留気体成分に起因するバックグラウンドを低くすることができるということが大きな特徴といえる。また一次イオンに対する影響という観点からは、試料に数kVの電圧を印加する磁場型質量分析計の方が、数百V以下である四重極質量分析計より、一次イオンが偏向されたりひずみを受けたりする程度が大きい。特に、深さ分解能を上げるための、1keV程度の低エネルギー一次イオン照射は磁場型質量分析計ではむずかしく、四重極質量分析計を使った装置の方が容易である。また、磁場型質量分析計では、一次イオンの試料付近での偏向により、一次イオンの入射角が、一次イオンのエネルギーと試料に印加される電圧の極性と絶対値によって変わる。一次イオン入射角は、スパッタイールド、深さ分解能、試料表面の一次イオン種濃度つまり二次イオンイールドを決める重要なパラメーターであるため十分注意が必要である。また四重極質量分析計では、透過率が磁場型質量分析計に比べて低いことが大きな欠点となっており、現用の装置では質量数が大きくなるにつれて透過率が低下するということにも注意が必用である。

◇ スタティック-SIMS(S-SIMS)
 四重極質量分析計と飛行時間型質量分析計が多く用いられる。
 四重極質量分析計が従来多く用いられてきた。D-SIMSの場合と比較して、S-SIMSでは有機物表面を測定対象とするケースが多いため、試料のチャージアップ補正が重要になる。
 チャージアップの補正のためには、数十〜数百eVの電子を照射することが有効であるが、このため、一般には試料電位を接地電位にとった方が有利である。試料電位を接地電位にとることが可能な四重極質量分析計はS-SIMSに適しているといえる。

◇ 飛行時間型質量分析計(TOF-SIMS)
1)TOF型質量分析器のイオン光学系の高度化(二次イオン透過率の向上)
2)ナノ〜ピコ秒領域での短パルス発生技術
3)高精度TDC(time-to-digit-converter)
 飛行時間質量分析計は、四重極質量分析計や磁場型質量分析計と比較して、
1)イオン透過率が大きく高感度である
2)分析可能な質量範囲が広い
3)高い質量分解能(m/冦>10,000)が得られる
4)多元素同時測定が可能である
などの特徴をもつことから、特に広い質量範囲までの測定を必要とする高分子材料などの解析や、試料の最表面を低ドーズ(少ない一次イオン照射量)で高感度に測定する必要性が高いS-SIMSとの適合性がよい。またパルスレーザーを用いたポストイオン化(pot ionization: PI)技術との組み合わせにも有利にとなる。しかしながらパルス的に測定するため、D-SIMSのような連続的な深さ方向分析には適していない。

[1] 大西孝治ら「固体表面分析T」講談社サイエンティフィック
[2] 吉原一紘「入門表面分析」内田老鶴圃
[3] D.ブリッグスら「表面分析:SIMS」アグネ承風社
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